そして、最後のページに1枚の家族写真が貼ってあった。
なまえ:えっ!こ、これ……なんで………?
結菜:あっ!止めたのに。
なまえ:……なんで?どっから……?
結菜:あの、お姉さん達が、その、なまえちゃんのお兄さんの所に。それで、もらって来たんだと。ごめん。
なまえ:フゥーン。そっか、出所はアイツか。よくくれたな。フフ。アイツも桃姉達のパワーには負けんだ。ククク……笑える……あははは。
海司:アイツら!バカかっ!何考えてるんだっ!
なまえ:兄ちゃん、怒んなよ。僕は大丈夫だ。
海司:けど、お前。これは──
なまえ:良いんだ。桃姉達の気持ちは分かっから。桃姉達にとっちゃ[家族]はさ、ものスゲー大事な存在なんだよ。きっと。
なまえ:……だから、僕も家族を大事にした方が良いって。そう思ったんだろ。多分さ。桃姉達なりに僕の心配して、為を思ってしてくれた事、なんだよ。きっとね。
なまえ:ちょっと強烈だけどさ、良い姉ちゃん達じゃんか。昔から兄ちゃんの事が、可愛くて仕方ないだぞ。あれ。大事にしてやれよ?
なまえ:僕の腐った家族とは、ワケが違うよ……フフッ……
そう言ってアルバムの上から、自分を抜きにした家族写真を指でピンと弾き、笑った顔は自嘲と諦めが交ざったような、なんとも言えない顔だった。
なまえ:あーぁ、でもさ、どーせもらってくれんならコイツらのじゃなくてばあちゃんの写真が、欲しかったなー。残念ー。
.