ホテルの人がみんなにバスタオルを持って来てくれ身体を拭き椅子に掛ける。
翼:ヒッ!!
くるみ:パパーァ!こあーいよぉー、ワァーンー!
明智:大丈夫、大丈夫。パパがついてるからな。
明智さんが2人を抱き抱え怖がって泣くくるみをなだめる。
海司:結菜、大丈夫か?
結菜:海司ーー!!
海司も結菜を守るように抱く。
オレは彼女を膝に乗せ胸に抱く。人目があるこんな所で普段なら恥ずかしがるだろうが、今彼女に余裕はない。
さっきから言葉はないが、相当怖いらしく腕の中で泣きそうな顔で震えている。
音が一番怖いらしく、雷鳴が響く度にビクッと身体が跳ねる。ぎゅっと抱きしめながら安心させるように声を掛け続ける。
昴:よし、よし、大丈夫、大丈夫だよ。
小笠原:まさか、雷なんて。とんだ事になった。
穂積:仕方ないわよ。アンタのせいじゃないわ。
昴:なまえ、冷えて来たか、身体がちょっと冷たくなったな。少し拭こうか、
彼女の頭を拭いてやる。
と、彼女がオレを見て頭からポタポタと水が滴っているのに気付き、悪いと思ったようでオレが使って無いタオルの端を震える手で彼女が掴み頭を拭いてくれる。
2人でバスタオルを被っているような格好になる。
昴:なまえ。フッ、ありがとう。
まだ青ざめて震えているくせに、彼女のこういう所にオレは胸がキュンとさせられる。愛しい。
.