夕食も終えてお茶をしながらソファーで寛ぐ。こういう時の彼女の定位置になりつつあるオレの膝枕でのんびりとリラックスしている。
(昴:フフ…なんだか猫みてーだ。可愛い…)
そんな事を思いながら、愛しいオレの仔猫の頭を撫で、その柔らかな髪の感触を指で楽しみ愛でる。
昴:なぁ、なまえ。
なまえ:んー?
昴:お前、ジューンブライドって憧れる?
なまえ:ジューンブライドか…『6月の花嫁は幸せになれる』って言うのには惹かれる。でもヨーロッパなら6月は気候が安定してるからそれも良いけど、日本じゃなあー。梅雨だよ?雨はヤダな。でも、憧れてるものなら他にもまだあるよ?
昴:何に憧れる?ん?……大丈夫、笑わないよ。教えて?
なまえ:ん、昴はマザーグースの歌知ってる?
昴:んー、詳しくはねーけどとりあえず知ってる。
なまえ:その中に、
『Something old(なにかひとつ古いもの),
something new(なにかひとつ新しいもの),
something borrowed(なにかひとつ借りたもの),
something blue(なにかひとつ青いもの),
and a six pence in her shoe
(そして靴の中には6ペンス銀貨を)』
…って『Something four』が歌われてるんだ。『Something four』はね、結婚式の幸せのおまじないなの。そこに出て来るものを身に着けて結婚式に出るんだよ。
.