彼女が青ざめた。鳥肌まで立っている。
(昴:しまった。連想させちまったか…)
なまえ:まだ、いるかな?
昴:ん?黒い人?
なまえ:あのさ、詳しい事は忘れちゃったけど、なんか嫌な夢で目が覚めて、ちょっと離れた所に、誰かいるからてっきり昴だと思って……
なまえ:声掛けたら、なんかヘンで、黒い、影みたいな…人だったの。不気味な感じ……。
思い出し、ゾッとしたように自分の両腕を擦る。
なまえ:で、何かが動いて…何?って思ったらそれがあっという間に僕の腕に来て、あのハムナプトラの虫みたいの、前に見たでしょ?ああいうのが……。
なまえ:凄く怖かった!まだ居たらどうしよう。怖いよ!
(昴:ああ、前に観た映画か、あれは失敗だったな……凄く怖かったんだな。恐らく、悪夢を見たのがきっかけで怖い記憶が幻覚を見せた… そんな所かな。)
昴:なまえ、大丈夫、オレがいるだろ?オレは黒い人にも虫にも強いんだよ。だから心配しなくても大丈夫。それともオレじゃ頼りない?
なまえ:んん、……そうだね、昴がいれば大丈夫だよね。
昴:そうそう、さぁ姫、何食べたいか、考えて。
なまえ:んー、ロールキャベツに主食はなんか麺類! ……でも良い?
昴:ん、良いよぉ。なまえは麺類好きだもんな。麺類か、じゃあクリームパスタとか?
そうやってメニューの話題をしていると楽し気でいつもの彼女と変わらないように思える。なるべくこのままでいさせてやりたい。
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