シャワーをかけ、泡を流す。
昴:さぁ、今度は本当に綺麗になったぞ。
そう言うオレの首に、腕を回し引き寄せて、自分の胸にそっと抱く。
なまえ:ごめんね…辛い思いさせて……。
オレの痛みを労り、癒すように、優しく頭を撫でる。
昴:お前、こんな時までオレの心配なんて……しなくて良いのに……。
また鼻がツーンとして来るが、グッと堪え顔を上げる。首の傷から血が出てるのが目に入り、雰囲気を変えるように、いつもの口調で
昴:あー、あーあ、また血出て来ちゃったぞ?滲みるだろ?
とペロリと彼女の首を舐める。
なまえ:あっ!す、昴、血なんて舐めたら汚ないよっ。
昴:あ?お前の血が汚ないワケねーだろ?そんな事言うと、……吸うぞ?
なまえ:へ?吸う??
オレはちゅっと首に吸血鬼のように吸い付いた。
なまえ:ふぅぇ?あっ、ちょっ、な、何?
実際に吸ってるワケじゃないが、それでも口の中に血の味がした。
なまえ:や、やだ!血なんか飲んで、お腹壊すよ?ダ、ダメだよ。ペッてして。早く、ペッって……。
昴:ヤダね。もう飲んじゃた。(ニヤリ)お前の血、うまいな…。
なまえ:ちょっ、旨いって吸血鬼じゃないんだから!もー、お腹壊しても知らないぞ?あっ、口端に血付いてる。フッ…本当にドラキュラみたい。もー、しょーがないなぁ。
母親が子供にするみたいに優しく手で拭ってくれる。
昴:じゃあ、一旦出て早く消毒してガーゼ貼ろ。オレがまた美女の血を吸いたくなる前にな?
彼女を抱き上げる。
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