明智:なんだ、チビは派出所時代から女の子にモテてたのか?
藤守:ちゃいますよ。もっと前からですわ。学生の時のが男みたいでもっとキャー、キャー言われてましたわ。
如月:え?藤守さん。そんな頃からチビと知り合いなんですか?
藤守:初めて会(お)うたんは俺が少年課にいた時なんや。今よりもっと男みたいでな…
如月:まさか、藤守さんがチビを補導したとか?
藤守:ちゃう、ちゃう。補導なんかしてへんよ。
小笠原:…男みたいって?今だって、男みたいな格好じゃないか。
藤守:いや、こない大人しい風や無くて…もっと派手で。……言うても服装はモノトーンとか紫や青、やったかな……。んー、髪型がやね、ロングでは無いねんけど、前髪が長くて、なんて言うたら……あ、アレや、ヴィジュアル系のあんちゃんみたいな感じでしたわ。
藤守:そんな格好してな、なんや目付きも こー鋭うて、クールでもっと尖ってて…、今みたいに明るく笑ろうたりせぇへんねん。確か…あの頃は『僕』や無くて『俺、俺』言うてたな。最初はホンマ男やと思うたわ。
如月:えー、写真無いの?どんなか見たい。
なまえ:無い、無い。あの頃は、ミイコがこの髪型が似合うとかなんとかって選んでたんだよ。ま、それはそれで楽だし、嫌いじゃないから言われるまま、やってたんだけどね。
穂積:ふー…ん、(携帯を出し電話を掛ける)もしもし、国枝?穂積だけど、アンタ真山の学生の頃の写真持ってる?そう、じゃ、大至急送ってちょうだい。
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