阿久津:でも、小屋での事、貴方に話せたのね。あ、良いわ。詳しい事は。なまえくんが話したいようであれば、その時になまえくんから聞くから。…きっとなまえくん的には…思い出すのは辛い事だっただろうけど…、大きくとらえたら良かったんだと思うわ。
阿久津:で、貴方は?大丈夫?
昴:オレは、大丈夫ですよ。
阿久津:そう、無理は…してなさそうね?
昴:ええ。してませんよ。本当に大丈夫です。オレが話を聞いて思ったのは、アイツの事ですよ。
阿久津:なまえくんの事?
昴:ええ、アイツの心が壊れないかとか、今まで辛かったろうなとか、出来るなら過去に戻って子供のアイツを守ってやりたいとか…、そんな事ばっかり考えてました。
昴:先生…、オレ、穂積さんに『チビバカ』って言われてるんですよ。確かに、フフ…実際、自分でも『なまえバカ』だなって思う位です。
阿久津:(フッと笑い返し)そう、貴方がタフな男で良かったわ。
阿久津:んー、そうね、向き合えたならこれから少しずつ消化して、癒して行けるんじゃないかしら。揺れたり、少しずつで、ゆっくりだったりしても、ね。時には迷うかも知れないけど支えてあげて。
昴:はい。
阿久津:…それで、もし、貴方も辛くなったら、いつでもSOSを出しなさい。貴方達を見守ってる人間は沢山いるのよ。忘れないでね。昴くん。
昴:はい。
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