なまえ:じゃあひとつ約束して。…もし、話しを聞いて僕…僕ん家と関わるのが嫌になったら…その時は無理しないで正直にそう言うって。
なまえ:…大丈夫、もしそうなっても…昴のせいじゃないし、僕は昴を恨まない。僕は昴に感謝はしても、決して恨んだりしないから。
なまえ:……それに嫌になっても仕方ないような話なんだ。約束出来る?
昴:ああ、良いぜ。例えどんな事を聞いたってオレは嫌になったりしねー。だけど、約束しろつーんなら約束してやる。
彼女は静かに頷くと話し始めた。
なまえ:前にさ、赤ん坊が放置されて亡くなった事件の話、覚えてる?
昴:ああ
なまえ:あの時、僕言ったろ?僕が赤ん坊の時、誰が面倒みてくれたんだろう?勝手に大きくはならないだろうし、あの女がみてくれるわけない、って。
昴:ああ、言ってたな。
なまえ:…居たんだよ。僕にも。ずっと忘れてたし名前も顔もよく覚えてないけど。ばあちゃんが居たんだ。
なまえ:あの家ではばあちゃんも僕も同じような扱いでほとんど無視されてた。そのせいなのか、ばあちゃんは大人しい人だった。
なまえ:でも、僕が殴られそうな時は庇ってくれたし寂しい時は、手を握ってくれた…。僕に笑ってくれた。僕には優しい大好きなばあちゃんだった。
なまえ:あの時、…ばあちゃんがあの小屋で死ぬまで…ばあちゃんは、いつも傍にいて守ってくれたんだよ。
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