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「おい、なまえ着いたぞ。おい、鍵どこだ?」「かぎぃ? 鍵はぁ上着のポッケにぃ……」「あっ、おい、寝るな。あった。これか。入るぞ」「……んー」「お邪魔します……本当に散らかってんな。まあ、これならムードもなさそーだし、明智さんの方は心配はいらなそーだな……って、オレは何でこんなにホッとしてんだ?」 ボソッとひとりごとを呟き考える。(さっきのモヤモヤはヤキモチ? ……んん? オレ、なまえを好きって事かっ!? でも、そういえばそうかも知れねー。ほっとけねーし、初めて組んだ時にドキッとしたしなー。それに時々妙に可愛いし、一緒にいると楽しいんだよな。……オレ、もう結構ハマってるかも) なまえの部屋で、背中に彼女をおぶさったヘンな状況でオレは自分の気持ちを自覚した。「とりあえず、下ろすかソファーは……散らかってんな。ベッドは? ここは大丈夫か。おい、下ろすぞ。何か飲むか?」「……ん、冷蔵庫の……」「冷蔵庫か、待ってろ」 キッチンに行く。キッチンは片付いていた。冷蔵庫を開けると、タッパーウェアなどを使いちゃんと片付いていた。食材類と、豆だの、きんぴらだの、そぼろだの、常備菜類が作った日にちが分かるように整理されて入っていた。きちんと自炊をしてる事が伺える。(冷蔵庫はきちんと片付けられてる。なのに、部屋は散らかってる……って、何でだ?) もう一度、部屋を見回してみる。(んー、これは物が多いんだな。しかし、この散らかった中で食ってんのか) 彼女が散らかった部屋で一人で食事をしてる光景を想像して、ちょっとため息が出た。(仕方ねー。片付け、手伝ってやるか) そう思いながら、ペットボトルの飲み物を持ち戻った。 ベッドに戻ると、なまえはベッドにあった大きなくまのぬいぐるみを抱いて、スーツのまま寝ていた。(オレが着替えさせるワケにも行かねーし、起こすか)「おい、起きろ。飲めるか? これ飲んで目覚まして着替えろ。ほら」 起き上がらせると、ボーッとしながらオレを見て尋ねる。「ん? ……あれ? すばる? みんなは?」「みんなは帰ったよ。ほら、飲みな」 蓋を開け渡してやる。「うん」“コクコク”と飲みフゥーと息をついたなまえ。「目、覚めたか? じゃあ、帰るぞ。鍵、閉められるな? ちゃんと着替えろよ」「……うん、ありがとう」 くまを抱えて、どこか寂しそうな顔をしながら玄関でオレを見送るなまえに後ろ髪を引かれながらドアを閉じた。
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