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「いや、俺もね。あの時様子がおかしかったから、ちょっと気になったんだよ。おチビちゃんなら、違う反応かと思ってたんだけど。一柳君にしがみついてたからさ……」「ああ。お前、調子に乗ってたな。あの時は本当に、殴ってやろうと思ったぞ」 そう言って今更ながらジロッと小野瀬さんを睨んだ室長に、オレも続いた。「オレも殴ってやろうと思いましたよ。こいつ……あの時、震えていたんです」「あー。やっぱり傷付けたか。失敗したー。可哀想な事したな。……はぁ」 小野瀬さんは珍しくめげた様子だった。「反省しろよ」 室長が更に追い討ちを掛ける。「ああ、もうしてるよ。……はぁ」 ため息をつき肩を落とす小野瀬さんを見て、なにげに室長がフォローを入れる。「フン、バカだな。お前は。……後でコイツの好物でも持って謝っとけよ。チビ助なら、それで笑って許してくれる。そういうヤツだ。コイツは」「彼女、優しいから」「チビは、ナイーブだが懐もでかいからな」「ですね。いつも許してくれますよー」「だからと言うて、いじめていい訳やないんやからね。如月くん、キミはお嬢をいじめ過ぎですよ」「ひどいなー。藤守さん。俺、そんなにいじめてないですよー」「そう思ってるのは、キミだけ」「えー小笠原さんまで」「如月。今のままならその内チビに嫌われると、俺も思うぞ」 明智さんにまで言われ、不安そうな顔になる如月。 そんな如月はさておき、相変わらずスヤスヤと眠るなまえの寝顔を、何となくみんなで見る。「しかしこんなあどけない顔のチビと、男顔負けの蹴りをするチビは、本当に同一人物なのかと思うな」「あ! 蹴りといえば。チビ、ミニスカで後ろ廻し蹴りして藤守さんと一柳さんにモロ見えだったって話、本当ですかー?」 明智さんの言葉に思い出したように、如月が聞いて来る。 オレと藤守はまた思い出してしまい、顔がちょっと熱くなる。ヤバいと思い、視線を逸らしちょっと俯く。 「あー! その反応はやっぱり、見たんですね?」「な、何でそんな事……どっから聞いたんや」「ほら、*マル害の、あの女子高生ですよ。室長、良いんですか? 藤守さんと一柳さん、モロ見たみたいですよぉ」「藤守ーぃ、一柳ーぃ、お前等ー、本当に見たのかー?」「ヒッ、室長。そないにどす黒いオーラ出さんといて下さい。あ、あれは不可抗力というかですね……」「藤守さん!」 オレは、べらべら話し出しそうな藤守を止める。「あ、しもうた」「へぇ、おチビちゃんのお尻、見たんだ。可愛かった? ちなみに何色?」「な、なっ、何色ってそないな事……」 真っ赤になる藤守をチラッと見て、オレは素知らぬ顔を決め込む事にした。【君子危うきに近寄らず】だ。
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