ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ばかやろう。誰がお前に介抱させるか! うちのチビ助をハイエナの餌にさせるわけねえだろ。そうだなあ、お前には小笠原の面倒をみてもらう」 室長が顎で小笠原を指す。「小野瀬さん……」「あ、お前そこに居たの?」「…………」 無言の小笠原に小野瀬さんが、ちょっと焦り気味になる。「何? お前まさか……」「……気持ち悪い」「わぁー! ま、待て、ここはダメ! 明智君、手、貸して」「ああ。小笠原、気持ち悪いのか? 立て。ほら、しっかりしろ」 小野瀬さんと明智さんが小笠原を抱えて行った。それと入れ替わりで如月が来た。「小笠原さんが酔うまで飲むなんて、珍しいですねー」「そういえばそうやな」 室長が楽しそうに飲み食いしてるなまえを、ちろりと見た。「……影響されるんだろ? チビ助が、あんまり楽しそうにするから。つい、巻き込まれる」『確かに、楽しそうだ。なるほど』と皆が納得する。「チビ、食べてるか? お前の好きなの、まだあるで。ほら」「おっ? やったー! ありがとっ!」 藤守が隣のテーブルから料理を取って来て渡してやるとなまえは、嬉しそうな顔で喜んだ。(こいつは本当、にこにこと幸せそうだ) “モグモグ”と美味しそうに頬張りながら、ふっとオレを見た。「昴、さっきから飲んでばっかで、食べてないね。これ旨いよ。食べてみて。はい、あーん」 ササミ梅シソ串を取りオレの口の前に持って来て、口を開けるのを待っている。「ほら、早く。あーん」「……あ、ああ」 催促されてかなり照れ臭いのを我慢して“あーん”と口を開けて、なまえが入れてくれたのを“モグモグ”と食べる。オレが食べ終わるのを、待ち聞いて来る。「どう? 旨い? 昴は、こういうの好き?」(ふふ。そんなに目、キラキラさせて……仔犬みてーだ。きっと尾っぽがあったらブンブン振ってんだろうな) そう思ったら、ちょっとおかしくなる。「ああ、旨いな」「だろー。へへへ……」 そこで如月がすかさず騒ぐ。「あー! 一柳さんだけずるい! チビ、俺にもあーん」「あ? ああ。食べたいの? ん……」 ササミ梅シソ串をもう一本持つと、振り向いて如月の口に“ポスッ”と押し込む。「むぐっ……なんか……さっきと違わない?」 無造作に押し込まれたのを“モグモグ”しながら、ちょっと不服気に如月がなまえに言う。「えー?! 同じやつだよぉ? 美味しくないのかぁー? ヘンだなぁ……」 首を捻るなまえの天然さに、みんなが吹き出す。「おい、チビ助。もう酔ったのか?」「いいえ! まだまだイケますよー! 室長、飲んでます?」 「ああ」 室長にも笑顔が浮かび、楽しそうだ。「ほら、昴も藤守さんも、如月さんも飲んで、飲んで」 楽しそうに酌してまわるなまえにつられて、周りのみんなも顔がほころんで行く。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。