なまえ:紅白かぁ、結菜姉ちゃんが好きだったな。子供の頃TVなんて見られなかったけど、年明けに公園に行くとね 結菜姉ちゃんが『こういうの着た人がこんな歌、歌って…』って教えてくれた。姉ちゃんお話が上手くて楽しかったな。今も紅白、見てるかな。
なまえ:僕はその後のゆく年くる年で除夜の鐘、聞くの好きなの。ゴォーン、ゴォーンってさ。
昴:ふぅーん?じゃ、来年は聞きに行ってみるか?
なまえ:うーーん、めちゃ混みだし寒いしなぁ。人混みも寒いのもちょっと苦手……。TVでこたつ入りながら聞きたい。
昴:プッ…。
なまえ:やっぱヘン…かな?
昴:いや。良いんじゃね?
なまえ:んんー?本当に良いって思ってる?…じゃー試しにやってみて。結構良いから。ほらほら、とりあえずこたつで紅白。
*****
なまえ:あ、ゆく年くる年始まる。
昴:……隣(ここ)よりこっちのが良いな。
なまえ:ん?
後ろにまわり彼女を持ち上げ足の間に抱えてこたつに入り直す。
昴:せめーか?
なまえ:ん、大丈夫。背中寒くない?これ着て。
彼女はスルっと半纏を脱ぐとそう言った。その半纏を着て彼女の背中にぴったとくっつく。
昴:あーあったけー。お前は?寒くないか?
なまえ:うん、昴とくっついてるから寒くない。狭くない?
昴:ああ、大丈夫。
2人で引っ付いて除夜の鐘を聞く。
昴:……あーなるほど。ほのぼのするな。なかなか良いな。
なまえ:うん、幸せでしょ?あ、もうすぐ年明けだよ。
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