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「全く、うちのアホチビは世話が焼けるわー。まあ、アホなムスメほど可愛いもんだけどねえ」 室長がいつもの口調で言う。(嗚呼、今のはきっとこの人の本音だろうな。この人もなまえが可愛くて、心配でたまらねーんだろう)「泣き虫アホチビも反省したみたいだし、今日は飲みに行くわよ。もちろん全員参加よ。良いわね。小笠原、それから明智も、今日は定時上がりはダメよ」「了解です」「分かりました」「あら、小笠原。敬語使えたわね。珍しい」 小笠原がボソッと言う。「うるさい。パワハラ上司」「あ? 何か言ったか?」「何も」「……全く。あ、藤守、ちょっと」「はい。何ですか?」「今夜だけどいつもの居酒屋の個室おさえてちょうだい。あと……ちょっと耳貸せ」 室長が藤守に何やら耳打ちした。「……を頼んでおいてくれ」「はい。了解です」「頼んだわよ。それはそうと、アホチビ。いつまで泣いてるのよ。あんまり泣くと目が腫れて、ブスになるわよ」「ところで、一柳くん。キミ、いつまでおチビちゃんを独り占めする気? おチビちゃん、今度は俺の所へおいで」「小野瀬はダメよ。アホチビが妊娠したら困る」「お前ねえ……。いくら俺でも、それだけじゃ妊娠させられないっていうの」「いや、お前ならあり得そうだ」「セ*クスしないと無理だよ」「お前の腐れチ*ポなんかでセ*クスしたら真山の*ま*こが腐る!」(は? なんだ、この会話……) 放送禁止用語連発な会話に、唖然とする。「なっ、室長ー! いくらなんでもそれはヤバ過ぎですよー」「わぁー!! お嬢、聞いたらあかん。聞いたらあかんで! 一柳、お嬢の耳をふさげ」「あ、ああ」 言われてそっと耳を塞ぐと彼女が、ぴくりと微かに震える。『ん?』と覗き見れば 身体が強張ってるか、ぎこちない動きでオレを見上げた彼女と目が合う。頬を染め恥ずかしそうな彼女の困り顔に、小さく笑った。「……クスッ」(動きがロボットみてー。耳まで真っ赤か。顔も熱くなってるじゃねーか。こんなスゴい会話の中に自分の名前が出て、さぞびっくりなんだろーな。なんか……可愛い)「ボス、い、今のはハレンチ過ぎる!」 明智さんが赤い顔で注意し、小笠原が呆れる。「また始まった。セクハラ」 ワイワイ、ガヤガヤ、みんなが騒ぐ中思ってた。(なまえのこんな可愛い表情、みんな知らねーだろうな。ひとりじめか……あーやくとくだな) お騒ぎは他の奴らに任せて、素知らぬ顔でオレは彼女を抱きしめ続けた。
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