そら:でも、ちゃんと知ってるわけじゃないんだ。
昴:…いや、きっと勘づいてる。アイツ、足が治らなかったら別れるって言って来た事があったからな。
そら:えっ?…昴さん、別れないよね?…結婚するんだよね?
昴:ばか、するに決まってんだろうが。誰が離すかよ。
そら:そっか、ちょっと安心した。でも…それじゃツラいじゃん。なのに何であんなに普通にしてんの?そんなにムリする事ないじゃん!…それじゃ、いつか壊れちゃうよ。
昴:…そんなの、(ちょっと苛立ち)言われるまでもなく分かってるよ!オレだって心配だしどうにかしてやりてー!
昴:でもアイツは今までそうやって生きて来たんだよ。急に変えられるわけねーだろ?
そら:……そうか。ごめん。
昴:…いや、オレこそ八つ当たりだな。すまねー。
昴:アイツもきっと怖えーんだろ。だから、あんなに焦ってんだよ。…オレに出来るのは見守って支えてやる事位しかねーんだ。
そら:昴さん……。
昴:だけどな、ちゃんと前に進んでんだ。温度を感じるようになって来たし、少しずつ掴まって歩けるようにもなって来たしな。…たとえ時間が掛かってもオレは諦めねーよ。アイツにも諦めさせねー。
そら:俺に出来る事があったら言ってよ。ね?
昴:ああ、ありがとうな。
そら:昴さん、そこは、お礼いらないよ。俺達仲間なんだから水くさいよ。
昴:フッ、そうか、じゃいざって時はオレとなまえに力貸してくれな。そら。
そら:了解!何でも言ってよ!(笑顔でドンと胸を叩く)
「ああ」と返事をしながら、自然に相好を崩し微笑んでいた。
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