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『何するか分からへん。ヤバいんや!』さっきの藤守の言葉が頭を過る。(アイツを、守らねーと!) 後に続こうと、窓の下枠に片足を上げた。が、廊下に座ってた女が背後から、しがみついて来て足止めを食う。「きゃー! 一柳先生ぇー私、怖いー!」「大丈夫だから、落ち着きなさい!」「イヤー! 怖ーいー」 言いながら、さらに抱き付いて来る。オレはフリなのがバレバレで怖がる女に、内心舌打ちをした。 その間にもなまえは、別の枝へ渡りながら歩道脇の塀の上に立つ。そこから、また迷う事なく飛び降り駆け出した。(危ねー! なまえのヤツ、無茶しやがって!)「おいっ! 離せ!! 良いか、ここは安全だ。藤守先生と、ここにいろ! 分かったな!」 オレは女に、強く言い放った。怒鳴るような口調が怖かったのか、女は青ざめながら手を放し、へたるようにしゃがみ込んだ。「藤守さん、ここ頼みます!」 言い置くと、頷く藤守を目の端で確認しなまえの後を追う。 ● ○ ● ○ 僕の前方には、髪の毛を掴まれ引き倒される女子高生に、馬乗りになろうとする犯人。怯え騒ぐ女子高生に犯人がナイフをふり上げた。「おいっ! やめろ!」 ギリギリで、女子高生と犯人の間に割り入る。 驚いた犯人の手が瞬間止まるが、制服姿の僕を見るとニヤリと不気味に笑い、ナイフを振り下ろして来た。「くっ!」 僕一人なら避けられるけど、避けたら後ろの女子高生が怪我をする。 一瞬の躊躇が、動きを鈍らせる。 制服の袖を切られた。 後ろの女子高生が『きゃー!』と叫ぶ。怖いのだろう。声が震えてる。無理もない。犯人を牽制しながら、安心させようと女子高生に声を掛ける。「大丈夫、君の事は僕達が絶対守るよ」 犯人と揉み合いながら、徐々に彼女から犯人を離して行く。 その時、走って来る昴の姿が目に入る。更にその後方、藤守さんも来ている。「昴、彼女を頼む!」 僕の叫びを聞いた犯人が、彼女を襲いに行こうとする。「させるかっ!」 言いながら、後ろ廻し蹴りを放つ。 手応えがあった。きれいに入ったみたいで、犯人がぶっ倒れた。
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