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「お前、人間嫌い治ったの? 可愛い女の子には興味あるんだ?」「な、何言ってんの!」 小笠原さんが怒鳴る。見れば、怒りで唇がわなわなと震えてる。(小笠原さんのムキになる反応が好きなのか、小野瀬さんは小笠原さんかまうの好きなんだよねぇ。まあ、なんだかんだで仲はいいみたいだから、いいんだけど。でも、やりすぎるとねぇ……。大丈夫かな? ちょっとマズいんじゃ?) 見ていて少し心配になる。僕の心配をよそに、小野瀬さんは止まらない。「それとも可愛い女の子というより、おチビちゃんだから興味があるのかなあ」 ぐっと口を一文字にして押し黙る小笠原さん。わずかな沈黙の後、お腹の前で自分を抱くようにしながら前屈みになり、ポツリと言った。「……なんか気持ち悪い」「え!? 大丈夫?」 覗き見れば、青白い顔をして辛そうだ。背中を擦ってみる。隣の明智さんも心配そうに声を掛ける。 「大丈夫か? 小笠原」「ほら見ろ! 小野瀬、やり過ぎなんだよ。お前は」 室長が怒り小野瀬さんを睨むが、小野瀬さんはまるで気にしていない様子だ。『そんな事より……』小野瀬さんの声が後ろから聞こえたが、僕は小笠原さんに気を取られていた。自分の身体がふわりと浮いたその時には、一体何が起こったのか理解出来なかった。気が付つけば、もう小野瀬さんの膝の上に座らされていた。「えっ……!」 ひどく驚いてしまい、何故この状態なのか理解出来ずに呆然とした。すかさず小野瀬さんが、僕のお腹に腕を回し抱きしめた。僕の背中に、小野瀬さんの胸が密着してる。肩越しに小野瀬さんの息使いが聞こえ、僕は緊張で身体が強張り動けずにいた。頭が真っ白になって混乱して、なすすべもない。そんな僕の耳元で、小野瀬さんは妖しく囁く。「逃がさないようにしないとね」 彼は上から顔を覗き込むようにして、空いたもう一方の手で僕の顎を持ち自分に向けさせた。目の前のまるでキスでもするような距離に彼の瞳を見て、漸く声を出したがパニックを起こし口が回らず思うように喋れなくてアワアワする。「な、何? ひ、膝にぃの、の、乗ってるぅ?」「んーそうだねぇ。乗ってるねぇ。ふふ……。このままキスでもしょうか?」 その言葉に慌てて立とうとするが、腕を回されていて立てない。耳に唇が触れそうな距離で小野瀬さんが、甘く囁く。「ダーメ。放さないよ。きみはまだ俺のお膝にいて」 もう何がなんだかついて行けず、目が潤み顔が熱くなる。「恥ずかしい?」 返事をしようにも喉がカラカラに渇き、咄嗟には思うように声が出ない。仕方ないので、無言で頷く。
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