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(次、明智さんか。馴れ馴れしくするのは、翼ちゃんに悪い気がする。どうするかなあ。聞く前に明智さんから、さらっと言ってくれないかなあ) 明智さんの前に立つ。立ったものの、どうして良いか分からずに途方に暮れた。それが顔に出たのか、明智さんがフッと笑って言った。「チビ、いいよ。やっぱりチビも、女の子だな。その格好、よく似合ってるぞ。可愛い。合格だ」 明智さんの言葉にちょっと照れたけど、優しい笑顔に嬉しくなった。「えへへ。ありがとうございます。明智さん」「ただ、少しスカートが短過ぎる。もう少し長くしてはダメなのか?」「はぁ……そうですよね。結構ミニ、なんですよねぇ」 それは明智さんにダメ出しを食らう前から、僕も思ってた。はき慣れないし、この短さは恥ずかしい。恥ずかしいんだけど──ミイコ達によれば、これが当たり前らしい。「女子高生のスカートの丈はみんなあの位」「小笠原。これが普通なのか?」「そう」「そうか。あまり感心しないがこれが普通、か。ところで、小笠原。お前はどうしてそんな事知ってるんだ?」「ネットで調べた」 続き、明智さんとスカートの長さについて話す小笠原の前に立った。「小笠原さん、どうですか?」「ど、どうって別に……」 目をそらし、全くこちらを見ようとしない小笠原さん。(む、むっ、これは困ったかも。こっち向かせなきゃ。でも、どうする? 下手な事やると小笠原さん、怒るよね。うーん。ええーい! もう面倒だ、実力行使でいいや。えいっ!) 僕は、小笠原さんの頬を両手で挟み無理やり顔を向けさせた。「小笠原さん、ちゃんと見てくれなきゃダメですよ。見て、感想言わないと手、離しませんから。ねっ」 念を押すように顔を覗き込む。小笠原さんが耳まで赤くなり早口で喚く。「なっ、何言ってんの? バ、バカじゃないの? バカじゃないの? バカじゃないの?」「もう! バカで良いですよぉーだ。でも言うまで離してやんない」「は、離せよ」「ヤダ。感想、言ったら離す。どうです? 可愛い? 可愛くない? ちゃんと教えて?」「……か、可愛いよっ! は、離せよ!」「ありがとう、小笠原さん!」「べ、別に礼なんていいよ」 小笠原さんは、ぶっきらぼうにそう言って、真っ赤な顔で“プイッ"とそっぽを向いてしまった。 隣に座りその様子を見ていた小野瀬さんが、からかうような口調で言った。「何? お前、照れてんの?」「照れてなんかいない!」 小笠原さんが怒る。すると、室長が小野瀬さんをたしなめる。「おーのーせー。からかうのも、その位にして置けよ」 が、室長の言葉を無視して小野瀬さんは、まるで面白い玩具でも見つけた子供のように言葉を続けた。
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