ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(……黙っちゃった。失敗? ダメ? でも、せっかくみんなが手伝ってくれたんだ。ここは頑張らなきゃ。よし、もうひと押し) もう一度藤守さんの顔を覗き込むようにして上目遣いで言った。「あのぉ可愛くないですかね……?」 すると藤守さんが、慌てた様子で早口で言う。「えっ? いや、可愛い! 可愛いですよ! 僕は、大好きですっ!」「えっ?!」 藤守さんの告白のような一言にみんなが驚き声を合わせる。「好き?! 好きって? えっ? え?」 正直なところ、僕はそういう恋愛事に非常に疎い。仲間から『ズレてますよ』『ボケかましてどうすんですか』とからかわれる位に恋愛経験値は低い。だからこんな時、非常に焦る。困る。焦りながらどういう意味かと考えていると、ある事が閃いた。ポンと手を打ってそれを言った。「あ……ああ、そうか。分かった! 女子高生姿が好きって事? 所謂、制服好きって事でしょう?」「ええーっ?!」 僕の発言に、また男性陣が声を揃えて驚く。「えっ? ち、違う? それじゃ、どういう?」「ち、違わへんよ! 実はそうなんや。いやー隠しとったのにまいったわ……」「あ、内緒? じゃあ、ここだけの話にするよ。別に制服が好きでも良いじゃん。僕だってさ、執事姿とか白衣姿とか良いなって思うし。あれも一応、制服じゃん? きっと案外いるよ。制服好きも」「そ、そうやね。あははは……ハァー」 渇いた笑いの後、疲れたようにため息を溢す藤守さんに触れちゃいけない事だったのかとまた焦る。「藤守さん……だ、大丈夫だって。僕、喋んないし」「そうやね……ありがとう」 落ち込んだ様子の藤守さんに、どうしたものかと思っているとみんなが『……はぁ、哀れだ』とため息を溢す。「藤守……アンタ、それで良いの?」「そうですよ、藤守さん。ここはガツンと! 藤守さんが行くなら、俺だって!」「え? 如月も!?」 今度は室長と一柳さんが何か、驚いてる。「[如月さんも?]って? ……もしかして如月さんも制服、好き……? でもぉ『哀れだ』って? 何?」 首を捻りながら僕が漏らした言葉に、みんながまた驚いた。(やっぱり、違うのかな? なんか、分かんない事ばっか……) 僕は小さくため息をついた。「へぇーこれはこれは。なら俺も参戦しようかな」「んん? 小野瀬さんも[参戦]って?」「ほら、チビ助にはハッキリ言わないと伝わらないわよ?」「伝わる? 何? 何の話? もしかして僕、またズレてる?」 なんだか訳が分からなくておろおろしてると、藤守さんに頭を“クシャ"っと撫でられた。「なんでもあらへん。気にせんとき。大丈夫や。それにしても、お嬢。ほんま可愛いで。文句なしの合格や」「藤……賢ちゃんありがとう!」 「どういたしまして。ええ笑顔や。エンジェルのようやから、エンジェルスマイルやね。さあ、明智さんにも見せたりぃ」
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。