ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
● ○ ● ○ 第三会議室の前で別れ、オレは真山がくれた缶珈琲を飲みながら廊下で待つ事にした。真山は支度をしに、中に入って行った。 暫くすると中から声がして来た。案外、よく聞こえて来てしまう。『真山さん、これ、使って良いですか?』(これはきよって子の声かな?)『ああ、DVD? 大丈夫だよ。きよ、何か見るの?』と真山の声が答える。どうやらテレビとDVDプレイヤーのラックワゴンの事を言ってるらしい。『メイクしてる間にこれ見て下さい。女子高生に取材して来ました。イメージ、掴む参考になると良いんですが』ときよが言う。『モテ系女子の協力を集める為に、きよは男装して取材に行って来たらしいですよ』これは国枝だな……。『きよ、僕の為にありがとうな』と真山が言うとまた別の子の声がした。『真山さんの男装もヤバいッスけど、きよのもスゲーもんね。薄桜鬼の斎藤さんみたいでカッコいいッス!』この元気いっぱいの声は確か、ミイコって子か……。(薄桜鬼の斎藤? って誰だ?)『確かに、アレはすごい』また国枝の声。続いて真山。『ああ、すごいよな。僕もアレは斎藤さんみたいだと思う。かっこいいよな』(ふぅーんじゃあ、斎藤ってヤツ、格好いいんだな……アイドルグループかなんかか? どんなヤツなんだろ)『じ、自分は真山さんの真似してるだけですから。自分がすごいなら、それは真山さんがすごいって事ですよ』(ああ、だからあのきよって子、真山みたいな髪型だったんだ。アイツ、憧れられているんだな)『ん? 僕は、そんなすごくねーよ。僕がマシでいられるのは、お前達のサポートのおかげだ。きよ、ミイコ、国枝、いつもありがとう!』(クスッ……真山らしいな)『何言ってんスか。水くさい。真山さんだって昔っから、うちらの為にいっつも一生懸命してくれるじゃないスか』(ふふ……アイツ、昔から一生懸命なんだな)『我々は真山さんの役に立てるんなら、嬉しいですから』(アイツ、慕われてんだなー)『ミイコ、きよ……』『そうですよ。わがまま言ってもっと頼ってくれて良いんですよ。さあ、早く準備しないと、桜田門の悪魔が痺れを切らします』『国枝……ああ、そうだな。急ごう』 そんなやり取りを耳にしながら、オレは真山を待ち、ぼんやりと窓際で風に吹かれた。 暫くするとまた声が聞こえて来た。『本当に下着までこんな可愛いの着けるのか? 僕、こういうの着けた事ないから、馴れないし恥ずかしいよ。下着はこのままでも……』そんな真山の声が聞こえて来て、少し戸惑う。(……これ聞いても良いのか?)『ダメッス! 男装の時の下着じゃ、色気も出ないッス!』(男装の時の下着? ……もしかして男ものかな?)
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。