ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
● ○ ● ○ 警察病院に駆け込み、彼女を探す。待合ロビーで、肩から三角巾で腕を吊るした彼女と、堀崎を見つけた。「先輩、入院しなくて良いんですか?」「こんな程度で入院なんてするかよ。大げさな」「だって痛むんじゃないですか? 血だっていっぱい出てましたよね」「出てないよ。突然の流血で、堀ちゃんはびっくりしてそう思い込んじゃったんだろう? 大したことないよ。かすってほんの少し切れただけだ。大丈夫だよ。それより、他に被害が出なくて良かったよなぁ。良かった、良かった」「また先輩そんなこと言って。無理してますよね? 我慢しないで下さいよ」「いや、本当に大丈夫」「嘘です。絶対無理してます。そのくらい俺にだって分かりますよ。毎日一緒に行動してるんですから。入院が嫌なら、せめて自宅で療養して下さい」「ああ? だってお前、僕、二日間の休暇が開けたばっかだぞ? 忙しいのにそんなに休んでられるかよ。大丈夫だって。ってことでさ、治療も済んだし、そろそろ仕事に戻るぞ?」「ええっ? まさかこの後、仕事するつもりですか?」「ああ? まさかじゃないよー? 当たり前だろう? 僕がいなくっちゃ、堀ちゃん一人でどうすんだよ。だろう? それに、捜査は二人一組なの。お前の相棒は僕でしょうが。さあ、行くぞ」「ダメ、ダメです! 今日はもう帰って下さい。先輩、事件のこともそうだけど、多分俺のことが心配なんスよね? 外に出る時は誰かに頼んで、単独では行動しませんから。ね? それなら心配ないでしょう? 絶対、無茶しません。約束します。だから、せめて数日は休んで下さいよ。お願いします」 堀崎が必死で止めてる。二人の後ろから近づくと、彼女の頭を軽くポカリ。首に腕を回し引き寄せて、逃げないように確保してからちょっと説教。「何やってんだ。お前は」「あ、昴……なんでここに?」「なんでじゃねーよ。ほら、帰るぞ」「いや……僕はまだ、し──」 言い掛けるのを、遮りじろりと威嚇しながら言った。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。