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「またそんなゆううつそうな顔して。久々だろう? 嬉しくねーの?」「嬉しいけどさ。僕、飲めないし」「飲めばいいじゃないか。もうずっと我慢してるだろう? お酒」「だって、いつ呼び出し来るか分かんないし、今飲んだらきっと……酔っ払うし、寝ちゃうよ?」「いいよ。寝ちゃったらオレが連れて帰る。お前のお世話はみーんなしてやるから。たまには、息抜きしろ。それに、あれだ、今夜のは事件解決の打ち上げだろう。きっとさ。いつもやってたろうが。それなら、功労者のお前が来ないでどうする。頑張ったな。なまえ」「……すぅ。やめてよ。今、僕ちょっと情緒不安定気味なんだからさ、優しくされると泣きたくなっちゃうよ」「ん? いいよって言いたいとこだけど、さすがに機捜の前で泣いちゃうと、お前が困るか。じゃあ、お家に帰ったらいっぱい甘えさせてやるから、今は泣かないで?」「…………そんなこと言うと、すっごいわがまま言うよ? 後で失敗したーって思っても知らないから」 可愛いこと言ってとフッと笑い、隣を見ればくりくりお目めが、上目使いでオレを見上げてた。「なまえ、あんまり可愛い顔で誘惑すると我慢出来なくなるぞ。ここで、キスしてもいいの?」 ちょっと屈んで、耳元で囁く。「んーいいよって言いたいとこだけど、やっぱダメ。僕も残念。これが、お家ならねぇ……放さないのに」 彼女が本当に残念そうに言う。自分で言ったくせに、恥ずかしかったのか、ごまかすみたいにえへへと笑った。その照れ顔がエロ可愛くてこらえるのが大変だった。なんとか、ポーカーフェイスで返す。「ほんと、残念。じゃ、それも後でな。そん時は……放さないでくれよ?」 また屈み囁いて、耳たぶにちゅっと素早くキスして離れた。「っ! ……だからぁ、理性が崩壊するからやめてよぉー。もう、すぅのいじわるぅ」 彼女は顔をペチペチ叩いて『煩悩、去れー』とかブツブツ言ってて、ちょっと笑っちゃった。久々に、オレ達らしい雰囲気になった。(ああ、そうだ。こんな感じしばらくなかった。時間に追われ、ささいな会話で笑いあったり、肌を重ねることも最近ほとんどなかった気がする。室長も言ってたけど、適度に休み取って二人の時間を作らないとダメだ。彼女の情緒不安定はそのせいもある。仕事も大事。でも、オレ達の生活も大事。仕事は別の仕事もあるかも知れないが、彼女のかわりはいない。オレには彼女が一番、大事だ)「なまえ、川原さんまだいるのかな?」「定時は過ぎって言っても、まだ早い時間だから……いると思うけどぉ。なんで?」「いや、オレも行って挨拶しようと思って」「うん?? 挨拶ぅ? 急にどうしたの?」「うん? まあ、良いから、良いから。さあ、行こう」 首を傾げる彼女を引っ張り、機捜に入って行った。
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