ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一通り現状の説明が終わると室長が、指示を出した。「本来なら機捜は初動捜査だけなんだけど、今回は特別に協力してもらうから。機捜には了解をもらってあるから、二人ともよろしくね。堀崎はそうねえ……明智、面倒みてやって。いろいろ教えてやんなさい。藤守は如月と。小笠原、アンタも私と来なさい。あっちでバックアップしてもらう。昴はチビ助と組みなさい。このじゃじゃ馬娘が暴走して、なんかやらかさないように気を付けて。病院の被害者に話を聞いて。明智達は──」 そこで、第一報が入る。被害者の居る病院付近で不審者の通報があった。近隣には小学校があり、急病で早退した児童の迎えに行った保護者からの通報だった。「チビ助達は予定通り。他のみんなもそっちに向かってちょうだい。明智、堀崎は通報者に話を聞いて。今はチビ助達の向かう総合病院にいるはずだから」「了解です」「藤守、如月。アンタ達は病院及び小学校周辺の聞き込みを、小笠原は私が随時指示するからバックアップ頼むわ。相手は凶悪犯よ。みんな気を引き締めてあたってちょうだい」 オレ達は現場に急いで向かう。オレは彼女が乗る覆面パトカーの助手席に滑り込んだ。「すぅ、もしその不審者が犯人なら被害者は、また狙われる可能性もあるよね」「だな。急ごう」「はい!」 ● ○ ● ○ 病院に着き車を降りると、彼女が何かを目で追っている。「なまえ、どうした?」「昴、病室に急ごう! もしかすると被害者達が危ない」 彼女がタァーッと駆け出すのにオレも続こうとした時、室長達も異変に気づいた。室長が『昴、どうした?』とこちらに駆けて来る。オレ手短に説明をして走り出した。室長や周辺にいたみんなもオレに続く。被害者の病室の手前、警備にあたっていた制服警官が倒れてる。駆け寄り『何があった?』と声を掛けた時、奥の病室から静止をうながす彼女の叫び声が聞こえた。病室の方向を見ると、白衣の男とそれを追い掛ける彼女の姿が見えた。彼女は追いかけながら『被害者を頼みます!』と後方のオレ達に叫び消えた。「昴、そのまま追って。明智、堀崎、警官と被害者頼むわよ。小笠原、看護師に事情を説明、後の者は追うわよ」『了解!』の声と数人の足音が背後に聞いて、オレは足を止めることなく二人の後を追った。二人は近くの階段を駆け降りて行った。男はショートカットするように、階段の手すりを飛び越えあっという間に下の階へと降りていく。彼女も同じように軽々と飛び越えて行った。普通に駆け降りるより遥かに早く、二人とオレ達との距離が少しずつ開いていく。見失ったらマズい。必死に追いかける。彼女たちは階段だけでなく、ガードレールや高い塀までもひょいひょい飛び越えていく。彼女の運動神経が良いのも身軽なのも知っているが、それでも驚いたし、ひやひやハラハラした。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。