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「ほ、ほ堀崎拓海巡査であります。じゃ、若輩者ですが頑張りますのでよろしくお願いします。皆さんの話は先輩からお聞きしてます。今回は勉強させていただけたらと、思っておりますっ!」 気合の入り過ぎで最後の方は、ずいぶん大きい声になった。隣の彼女が耳を押え『うっさいよ。ちょっとおちつけー』と軽く小突くと恥ずかしそうに『あ、すいません』と焦る堀崎に彼女が、フッと笑顔になった。「堀崎、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。ここにいる人達は刑事としても、人間的にも最高揃いの僕の自慢の先輩達だ。どこぞの誰かさんと違って新人のお前をいびるようなちんけな根性の持ち主はいないよ。ねぇ?」 そこで、みんなにやっと笑顔を向けた。「おー俺、チビにほめられたー」「如月くん、お嬢は別に如月くんだけをほめたわけやないで? 達やからな? そこんとこ分かっとるか? 自分」「そうだよ。もしかすると如月は含まれてないかも知れない」「小笠原さんそれはあんまりですよ。チビ、俺も入ってるよな?」 如月が言うのに『ふふ』とちょっと意味ありげに笑う。「んーーどうかなぁ。ちょっとみんなの意見も聞いてみようかなぁ。明智さん、どう思いますぅ? 如月さんも入れてもいいですかね?」「どうだろう。如月はいままでの悪行があるから、悩むところだ」「そうだよねぇ、明智くんの言う通り如月くんはおチビちゃんいじめの常習犯だからねぇ」「ええっ? 先輩、ここでもいじめられてたんですか? そんな、なんでなんですか? 自分、納得がいかないです。先輩が女性だからですか? でも、先輩はそんなの関係なくすごいです。先輩はここの方々を本当に尊敬していたのに……それに、ここには旦那さんもいるのに、旦那さん、なんでかばってあげないんですか? そんなのひどいですよ! 女性でも、俺、先輩を尊敬してます。だから、先輩を侮辱しないでください」「あー、堀ちゃん。ちょっとおちついて。ごめん、誤解させたな。大丈夫、僕はいじめられてないよ」「本当ですか?」「本当よ。この娘はねえ、私の娘同然なの。いじめなんて許さないわ。如月のはあれよ。気になる女の子の気を引きたくて、ちょっかい出すガキがいるでしょう? 小学校とかに。あれと一緒。そう考えたら分かり易いんじゃないかしら」「ようは、如月は小学生レベルだってこと」「ひと言付け加えるなら、お調子者だ」「俺が、小学生レベルでお調子者? 室長に小笠原さん、明智さんまで、ひどいですよー」「事実だろうが。オレの愛妻つかまえて鬼嫁だのなんだの。こんな優しくて可愛い鬼嫁がいるか。お前の見る目がないんだよ」「ううう……。一柳さん怖い……」「それは如月くんが悪いんやで? お嬢は俺らのオアシスなんや。心配いらんわ」『すいません』と謝る堀崎に気にするなと、笑顔のみんな。どうやら堀崎が、気に入ったらしい。「さあ、仕事の時間よ。チビ助、順を追って説明してちょうだい」 パンパンと手を叩き、室長はオレ達をミーティング席へと促した。
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