ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
● ○ ● ○ 翌日の十一時近く、外回りから戻った頃でみんな揃ってた。室長の席が空だ。「小笠原、室長は会議か?」 小笠原に聞いてみる。「いや、今日は会議はないはずだけど。何も言ってなかった。すぐ戻るんじゃない?」 そんな会話をしてたら、室長がどこからか戻って来た。「みんな、新しい仕事よ」「新しいってどんな案件?」「小笠原、敬語を使いなさい」「どんな案件ですか?」「今回はコロシ、四人犠牲になったヤマ。凶悪よ」「もしかして、オレの家の近くの例のヤマですか?」「昴の家の近く? あの惨殺事件か?」「ええ。そうよ」「えー、あんなデカいヤマですかー? あれってー相当凄惨だったらしいですよ?」「嫌な事件やわ。現場は血の海やったらしいで」「ともかく、そんな胸くそ悪い犯人、野放しにしておけないわ。絶対に挙げるわよ。いい? 気を引き締めてかかるわよ」 みんなで、室長に返事を返す。「詳しい事は、担当者が今来るから。それからね」「担当者? ボス、機捜の担当者ですか?」「ええ、初動に当たったヤツが一番詳しいでしょう。担当が、優秀なやつだったから応援に要請しといたの」「え? じゃあ、応援って、なまえですか?」「そうよ──って、ふっ。いやねえ。嬉しそうな顔しちゃって。昴、デレっとしてるんじゃないわよ? それからみんなも、気合い入れてやんなさいよ? ちんたらしてると、チビ助に呆れられるわよ。あの娘、すごいんだから」「本当だ。初動で犯人逮捕出来てる案件、彼女が担当のもあるね」 小笠原が、またハッキングしたデータを見て言った。いつもならひと言くらいは注意する室長もそれを聞いてフッと満足げに笑った。「チビ助のやつ。機捜でも、頑張ってるのねえ。ふふ。さすがは、私の娘だわ」 そうこう話している内にノック共に、ドアが開き『失礼します』と彼女達と小野瀬さんが入って来た。久々にここに来るなら笑顔を見せるかと思ったがその顔に笑顔はなく、淡々とした表情で『機捜の担当の真山巡査部長と堀崎巡査です』挨拶をした。「穂積室長、お待たせしてすみません」「大丈夫よ。チビ助、堀崎、今回は協力頼むわよ」「はい。よろしくお願いします」 彼女の冷静で淡々とした態度とは、うって変わって堀崎の方は緊張しているようだった。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。