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でも、彼女のイライラは止まらなかった。「そりゃあね、僕だってさ色々思うよ。大事な人に心配ばっかさせてさ、一緒にいたい時に傍にもいられない。……人を助けたくてこの仕事選んだはずなのに、僕が目にするのは死体ばっかりでさ。こんなとこで、何やってるんだろうって……プライベート犠牲にして、いろんなこと我慢してまで、ここにいる必要あるのかってたまに思うよ。僕だって悲惨なもの見るより、昴と抱き合って包まれて眠りたいよっ! もうくたくただもん。甘えさせてくれて、守ってくれる場所に逃げ込みたいに決まってんじゃん。そう出来たらどんなに良いか、そう思うよっ! 僕だって、楽な方に行きたいよ。でも、それじゃダメだろう? あいつだって、しんどいのに頑張ってるんだから。新人の相棒放り出して逃げるなんて嫌なんだよっ! この前も言ったろう? それに、逃げたらダメになるよ。自分に負ける。一度負けたら元の僕には、きっと戻れない。そんなのやだ。そんな、ダサくてカッコ悪いのなんて、冗談じゃないんだよっ! 嫌なら、やるしかないだろう? それにさ、結果を求められてんだよ。こっちの事情も、途中経過も、どうでもいいの。多少、危険だろうとなんだろうがね。結果が全てなのっ! それが僕に求められてることなの。それが任務なんだよ。こっちだって心配掛けてるの分かってて、好きで無茶苦茶やってる訳じゃない! 僕だって危険は回避したいんだ。けど、結果を求められるんなら、努力するしかねーじゃんよ。すぅだってそうでしょう? たとえば、厄介なSPの任務来たらきみ、どうする? 多少危険だろうがやるでしょう? 危ないからって逃げ出す? それと同じ! まあ、その場合、僕も今のきみと同じ気持ちになるだろうから、きみが言うことは理解出来るよ。よく分かるし、いつも申し訳ないと思ってる。けど、やるしかないんだ。僕の気持ちがどうであれ、仕事ならやり遂げるしかない。ねぇ! 僕が間違ってるって言うなら、教えてくれ! 何が最善? 僕にどうしろって言うのさ! だいたい……。だいたいさ、これから現場行くって時に、言わなくてもいいだろう? 僕はこれでもまだ仕事中なんだよ! すぅこそ、もう少しこっちの気持ち汲んでよ! あ゛ああー!」 肩を怒らせ荒い呼吸を繰り返し『もうっ! こんなはずじゃなかったのに』とその怒りををぶつけるように自分の足を叩いた。そのまま、怒りを鎮めようと俯き呼吸を整えた。「最低だ……」 頭を横に振りため息とともにボソッとひと言吐き出すように言った。ひどく疲れた顔をしてた。「悪い、状況も考えずに──」 なまえがここまで言うなんて、かなりマズい状況だ。追い詰めてしまった。オレは謝ろうと口を開いたが、言葉を発する前に彼女が止めた。
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