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「ああ? そんなとこにいるのか? チビ助は。チッ、失敗した! 異動前にもう少し情報を入れておくべきだった」「ううん? おチビちゃんが異動前に分かってたらお前、どうするつもりだったんだ? 穂積、気持ちは分かるよ。でも俺やお前に人事で決めた異動を、どうにか出来るまでの力はないだろう? そりゃあ、穂積が捜査室の人事をある程度任されているのは知ってるけどね。それはさ、成功を多大に期待されてる試験運用的な新設部署だから、特別にある程度の人選の自由を与えられているってだけでしょ。俺とお前で連携してラボで引き受けられるように働きかけることは出来るよね。でも、それも翼くんの時のようにうまいこと行けばって話だし、毎回使える裏ワザじゃない。お前だってそれが分かってるから、機捜におチビちゃんを送り出すしかなかったんだろう? 自分を責めるなよ。お前のせいじゃない。それに、どうにかしてやりたくて手が出せずに心配しているのはみんな一緒だよ。昴くんだってそうだろう? ああ、きみだけじゃないね。おそらくお父上も同じじゃないかな……義娘が可愛くても、公私混同するタイプじゃないだろう? まあ、もしも動こうとしても、権力行使の裏ワザなんておチビちゃんなら怒って辞退しそうだけどねぇ」「そうですね。なまえならきっと憤慨して父に断りを入れるでしょうね。とにかく、彼女は今日の休みを楽しみに頑張ってたんですよ。それがダメになったワケですから。彼女はこたえたんじゃないかと……」 室長がイラつきながら、頭をガシガシ掻きまわす。隣に座る小野瀬さんも、深いため息をついた。二人の気持ちは分かる。オレも同じだ。どうにかしたくても、すべが思いつかない。大事な彼女が、苦しんでいるのが分かるのに。 そこへ、丈一郎と源次郎が戻った。「あら、何よ? みんなしてしょぼくれちゃって。お通夜じゃないのよ?」「だな。お前達、せっかくの姫の気持ちを台無しにする気か?」「そうよ。昴ちゃん、ああたに喜んで欲しくてベイビーちゃんは頑張ったの。忘れちゃダメよ。さあ、楽しみましょう! ほら、アオちゃんも泪さまも。しっかりなさい」「そうだった。おチビちゃんにお願いされたんだった。とりあえず、今夜は色々忘れて楽しまないとね」「そう、だな。祝いの席だもんな。おい昴、飲もう」「はい」 それからまた、飲んだり話したりして俺達は過ごした。
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