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「ああ、分かってるよ。ありがとな、源次郎」「ふふ、こちらこそありがとう。ああた達のおかげでステキな人達と沢山、出会えたわ。お友達がいっぱい増えてアタシ、幸せよ」「確かにな。俺も、仲間が増えた。お前と姫に感謝だな」「それは、俺達も一緒だよね? 泪お父さん」「だな。チビ助タイフーンが、みんな巻き込んで引き寄せたな。全くすごい威力だ」「あら、泪さまそれ凄そうね?」「すごいぞ。ものすごいパワーだ」「あははは。確かにね。でさ、おチビちゃんタイフーンに巻き込まれると、みんな幸せになってるんじゃないの?」「ですね。みんなの笑顔が増えるから、きっとそうですよ。前に……。正月写真撮って食事会したでしょ?」「ああ、姫の白無垢、綺麗だったな」「そうね、綺麗だったわ」「だねぇ。おチビちゃん似合ってた」「幸せそうな顔してな……あのじゃじゃ馬娘が見違えた」「あの時、オレ、庭から中に入った時に会場見渡したら、そこにいるやつ、みんな笑顔だったんですよ。普段笑いそうにないやつまでみーんな。あいつと居ると、そういう光景をよく見ます」「ふふふ、チビ助タイフーンは影響力があるからなあ」 そこからしばらく彼女の話題になった。小野瀬さんが何かを思い出すように『んー……』と呟く。何かあり気だが言わなかった。「なあ、丈一郎。もう少しなんか欲しいな。お任せで作ってくれるか?」「うん? そうか。じゃあちょっと待ってろ」「源次郎、お前、手伝って来てくれるか? オレも、誕生日くらいはゲストでいたいしな。こっちの二人は、そっち関係はダメだから。悪いけど、行って来てくれよ」「ああ、そうね。じゃあくまちゃん、お手伝いするわ」 二人が出て行く。「何だ? 小野瀬、続き。なんかあるんだろう?」 室長が促す。「うーん、でも俺の心象でしかないんだよなぁ。良いの? 言うと心配になるんじゃない? 昴くんも穂積も」「ふんっ。そんなのな、聞いても聞かなくても同じだ。俺も昴もチビ助が機捜に行ってから、心配しねえ日はねえよ。なあ?」「まあ、そうですね。小野瀬さん、何か引っ掛かるんですか? 聞かせて下さい」「現場で顔を合わせる時、なんとなく彼女らしくない──というか……妙な印象を受けるんだよねえ」「なまえらしくない?」「妙ってどんな風に? 小野瀬、もっと分かるように話せ」「会話している時は、無表情で淡々としていて──」「淡々と? 感情を押し殺したみたいにか? チビ助は前からそういうとこあったろ? 余裕があまりないとか追い詰まった時ほど淡々とするみたいな傾向が」「うん、それは俺も知ってる。それともちょっと違うんだよねぇ。もっと、なんていうか……感情が感じられないというかね。機械的で無機質な印象を受けるって言ったらいいかな。その割に……周囲を観察している時やなんかは、ものすごく鋭い目つきをしてる。獰猛な飢えた野獣みたいにおっかない目つき。夜叉時代は、あんな風に眼光を放って、相手を威嚇してたのかもねぇ。いずれにせよ、俺達の知ってるおチビちゃんはしないような目つきだよ」「それだけヤバい状況、ってことか?」「うん、たぶんそうなんじゃないかな……。家ではどうなの? 昴くん」「かなり疲れてますし、ストレスも半端なくたまってますよ。もしかすると今は小野瀬さんが会った時よりもっと、状況は悪くなってるかも知れません」 言いながら、カレンダーの前で、ボーっとしてた彼女を思い出してた──。
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