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● ○ ● ○ そんなワケで今年は予定がなくなり、オレも休み返上で通常通り任務についている。午後から外回りに行き、定時数時間前に戻った。『ただいま戻りました』と捜査室に入って行く。室長が『おかえり』と出迎えると、如月に声を掛けた。「如月、今の内よ」「あ、はい。一柳さん、おめでとうございまーす。これ、俺達からです」 如月が、プレゼントをくれる。「ありがとう」「昴、もう一個あるで。はい。こっちは、昴とお嬢にや。記念日おめでとさん」 職場仲間が、結婚記念日まで祝ってくれるなんて本当に、恵まれている。これほど良くしてくれる奴らはあまりいないだろう。本当に有り難い。彼女の分まで、みんなに礼を言う。「いいんだ。あれだぞ? それは、職場でというよりも、もっとプライベートのいつもの仲間として、お前達に贈るんだ。俺達は家族みたいなもんだからな。そうですよね。ボス」「そうよ。明智の言う通り。捜査室からじゃない。チビ助のお父さんとお母さんと、兄貴達からだから。そうねえ……チビ助風に言うと、私達の大好きなチビ助とアンタに、あげるのよ。だから、アレには言ってない。下手に教えたら何を言い出すか分からないしねえ。ほこ先がチビ助に行くかもしれないし。余計な騒動はアンタもいやでしょ? 昴。意味、分かるわね。オフレコよ。さあ、アレが戻って来る前に早くしまっちゃいなさい。またうるさいわよ。アレが」「ああ。はい」「まだ、大丈夫ですよ」 如月が給湯室方面から来る人影がないか、確認して言った。それを見て、ため息をつきながら小笠原が言う。「室長、本当にどうにかならないの?」「ならないわよ。時期が過ぎるまで諦めなさい」「翼ちゃんと、チビの次が彼女だもんなー」「ほんまやで如月くん。ちーっとばかり強烈やな。前が二人とも優しいて、エンジェルちゃんのようやったからな」「けど、如月、キミ。最初、若くて可愛い子が来たって大喜びしてたよね」「そうは言いますけど、小笠原さん。性格はともかくとして、顔は可愛いですよ? ねえ? みなさんも思うでしょう?」「うーん、そうやねー……言うたら顔はそうかも知れへんけども……」 藤守が言うと、如月がオレを見る。「どーでもいい。オレが可愛いと思うのは、なまえだけだ。他は興味がねーよ」「俺も昴と同じだ。俺には、うちの奥さんが一番だ」 如月が小笠原を見る。小笠原は心底うんざりした顔でぴしゃりと言った。「如月、俺に同意を求めないで。基本的に、女子は苦手だ。ああいう女子は特にね」 小笠原の答えに、室長がため息と共に言う。
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