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「そうだ、源次郎。さっきのポンチョコート急いでくれるか？」
「ええ。分かったわ。あれ着た可愛いベイビーちゃんと冬デートかしら。うふふ。いいわねえ」
「そうだなー。それもいいな」
「んーそっか。あんな可愛いのだとぉ、お出かけじゃないと男もんのスーツには似合わないよなあ。だと普段着れないや。ちょっともったいないかなあ」
「いや、もったいなくねーよ。どんどんどっかにお出かけすればいいだろう？　まだ寒い日、続きそうだしな。ニットワンピは家で着てもいいしな」
「お嬢、スカート系もはくんや？」
「うん、昴と付き合う前は全くはかなかったけど。今は休みの時とかはくよ。ね、すぅ」
「スカートっていうか、ワンピースが多いかな。ダボっとしたの好きなんだよな。なまえは。よくオレのセーター着てる」
「え？　一柳さんのセーター？　それってさっきのワンピみたいにセーターだけで、ですよね？」
「ん？　ああ、そう。こいつちっこいからオレの大きめセーターなら尻まで隠れるんだ。ま、ちょっとエロいから、家ン中限定だけどな」
「いいなあ。俺も見たい」
「バーカ。如月に見せるワケねーだろ。オレ限定なの。お前は自分で彼女見つけろ」
「そうなんですけどー、出会いがなあ」
　如月がモゴモゴ言い出し、黒澤と合コンでもするかと話し始めた。

「ねぇ、話戻るけどさ、ああいう可愛いのってどういうとこが合う？　夜デート向きっていうより、昼間デートかねぇ？　僕、ああいうのあんまり着ないからなー。ちょっとイメージわかない。結菜姉ちゃんとか、翼ちゃんが着そうな服だよねえ。そうだ、明智さん達ってどういう所へデートに行くの？」
「え？　俺達か。うーん、スイーツ食べに行ったり、映画や遊園地、動物園……色々だなあ」
「うーん、遊園地、動物園かあ。今行くと寒そう。外はやだな」
「いやねえ、チビ助。アンタ若いくせにババアみたいなこと言って」
「だってぇ、僕、冷え性なんだもん。しょーがないじゃん。寒いのは仕事だけで十分ですぅ。んー、映画館かあ。カフェでスイーツもいいなあ」
「プラネタリウムとかは？　ああ、そうだ。水族館なら屋内だぞ」
「ああ、なるほどぉ。あ、東京タワーとかドライブもいいかなあ」
「今夜は中華だから、今度はイタリアンとかフレンチってのもいいかもな」
「おおー、それは魅力的」