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「きみ、飲む気満々?」「ん? 飲むよ。だってお父さんとも一緒に飲もうって約束したもん。ねー? お父さん」「はっはは、だな。した、した。一緒に飲もうな」「ボスもチビも、ほどほどにしてくださいよ? って、こら。チビ、聞いてないな」「あーあ、明智さん。ダメ、無駄ですよー。もう中国のお酒のことで頭、いっぱいですよ。あれ」「そうやねえ、如月くん。見てみい。あの顔。お目め、キラキラさせて。えろう楽しそうやわ」「ですねえー。チビはお酒好きだもんなあ」「あれは、もう止められないねえ。まあ俺は飲まないからね、大丈夫。おチビちゃんが酔った時は、俺に任せて。ちゃーんと丁寧に介抱するよ」「なにっ? 小野瀬。お前、それはずるいぞ。なまえさんのお世話なら俺がする。なまえさん、もしあなたが酔ってしまってもこの藤守慶史が懇切丁寧に介抱いたしますので、ご安心を」 まだ、室長と中国酒の話をしてた彼女の前にずいっと出るなり、手を握ってアニが意気込んだ。こっちの展開を聞いていなかった彼女は、突然握られた手にたじろぎ、思わず一歩後ずさった。明らかに怖がってる。オレはアニの手をぺしっと払うと、彼女を背に隠した。「おい、アニ。いきなり過度なスキンシップはよせって言ってるだろう? なまえはそういうのは、苦手なんだよ。特にアニみたいに、慣れてない男はダメなんだ。怖がらせるな。それに、介抱も遠慮する。こいつはオレの妻だ。お世話ならオレがする。いいな?」 睨みながら言うと今度はアニがたじろぎ『慣れてないおとこ……俺は、怖いのか……』と呟いた。藤守弟がすかさず来て謝る。 「ああ、お嬢、昴。うちの兄貴が、すんまんなあ。かんにんしたってな。ほら、兄貴、行こ。しつこくすると、嫌われてしまうで?」「あ、ああ。そうやな」「そないに、落ち込まんとき」 彼女は人のいいところがある。オレの後ろから肩を落とすアニを見て、悪いと思ったのかおずおずと言った。「あ、あの……。お兄さん。お気遣い、ありがとうございます。えっとー、大丈夫ですよ。僕、お酒強いから。えへへ、だからお兄さんも楽しんでくださいね」「はい。ありがとうごさいます」 シュンとしてたアニが、一気に元気になった。(あーあ、なまえの一言で元気になっちまった。これでまた調子に乗ったらどうすんだ? 今夜は一段とエロ可愛いし。危ねーぞ、こりゃあ。気を付けよう) そんなことを考えてたら、彼女に腕を引かれた。
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