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「だいたいなー、お前みたいないい女を嫁にしてさ。ここにいるやつら、オレが羨ましくって仕方ないんだぞー。オレは羨望の眼差しを受けて最高の気分だ。これもなまえおかげだ。お前みたいなイケてる女が、オレの奥さんになってくれたからだよ。こんな可愛い娘がオレのだもんなー。オレの、オレの。サイコーじゃねーか。ふふ、あの羨ましそうな顔。へへーん。いいだろう? 横分けコンビー。ふふーん。ほぉーら、見てみろよ。あの桜田門の光源氏と名高い小野瀬さんさえ、羨ましそうだぞー」 ちらっと、小野瀬さんに視線を送る。彼はカンがいい人だ。これで、オレの意図をくんでくれるだろう。「うーん、だねえ。認めるよ。おチビちゃんみたいな子を独占してて、羨ましい。でも、昴くん、きみ。それ、癪に障るんだよねえ。おチビちゃん。こっちにおいで?」 思った通り小野瀬さんが状況を察してのって来てくれた。彼女が引っ張られ取られる。そして、同じようにオレの狙いに気が付いてくれたのか、室長ものってくれた。いつもの調子で言う。「確かに、昴はなんだか癪には触るけど。でも、小野瀬。アンタはダメよ。チビ助が妊娠しちゃうでしょ。チビ助。小野瀬菌がうつるわよ。小野瀬は危ないから、アンタ、お父さんの所に来なさい」 今度は室長が引っ張って、彼女を抱く。そして、ポンポンしながら優しい声で言った。「本当に、この娘は……。バカな娘ね。アンタはいいとこがいっぱいあるじゃないの。チビ助はお父さん達の自慢なんだから、堂々としてればいいの。あのね、前にも言ったでしょう? アンタには昴もお父さん達も、みんながついてるの。みんな味方よ。百人力なんだから。分かったら元気出して、美味しいご飯楽しみにしましょうよ。きっと紹興酒も美味しいわよ。また、お父さんと一緒に飲みましょう。ね?」「う、ん……お父さん、みんな、ありがと……」 優しい言葉にじんと来て彼女が泣き出す。「うわ、チビが泣き出したー」「お父さん、泣かしたらダメですやん」「今のは確信犯」「だな。ボスはきっと分かってた」「穂積さん、なに泣かせてるんですか」 と、石神まで言う。それに反応し、今までオネエ口調だったのが一転、素に戻った。「ああ? 俺は別に泣かすつもりだった訳じゃねえぞ」「まあ、ベイビーちゃん。泣かないのよ。ね? お顔拭いて。ベイビーちゃんは泣き顔より笑顔の方が断然、可愛いんだから。ね? 笑ってベイビーちゃん。女の子の武器は笑顔でしょ。ほら、ほら笑って。可愛い笑顔は最強なんだから。うふふ。やっと笑ったわね。ベイビーちゃん。やっぱり可愛いわ」「まあ、確かになまえの笑顔はいいな」「だな」「ですよね。後藤さん。石神さん。俺もそう思います。ねえ、石神さん。やっぱりうちにもオアシス必要ですよ。譲ってもらいましょう」「何ー? いくら黒ちゃんでも、うちのチビはあげないよー。ね? 室長」「当たり前だ。如月、決ってんだろう。うちの娘をやれるか。なー、チビ助」 そう言ってボーっと見てた彼女をまた引き寄せて抱きしめた。(……もうそろそろ、いいんじゃねえ? ちょっとおもしろくないぞ。だいたい、オレのなんだぞ?)「室長、そろそろ返して下さいよ」「あ、昴、お前。またメラメラ大魔王になりやがったな。やだよーだ。だいたい毎度毎度、チビ助をひとりじめしやがって。少しくらい良いだろうが。もう少しお父さんと居ような。なー、チビ助」 よりむぎゅっと抱きしめた。彼女の取り合いが始まって、最後には彼女もみんな笑いの中にいた。(良かった。やっぱりなまえには笑っててもらいたい)
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