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● ○ ● ○「えっとーお父さんはブラック缶コーヒー。お母さんはオレンジジュース……百パーセント、これかな。僕は、何にしようかなあ。好きなもの買って良いって言ってたから……アイスにしようかな」 アイスを取ろうと冷凍庫を覗いてたら、洋服を引っ張られた。何だろう? と振り向くと小さな子が僕のベストをしっかりと握ってた。「あの、きみ誰?」(赤ちゃん? でも歩いて来たみたい。言葉、分かるかなあ……どうしよう?) その子はじーっと僕を見てる。僕はしゃがみ込んで、視線を合わせると聞いてみる。「きみ、迷子? 分かんないか……えーっとママは?」「にーに」「え?」「にーに」「にーにって、お兄ちゃんって事かな? 僕、きみのお兄ちゃんじゃないよ?」 そう言ってもその子には分からないみたいで、僕の服を握って離さない。「にーに。あーちゅ」「え? 何? あーちゅ? あーちゅって──ああ、アイス? アイスが食べたいの?」(僕の持つアイスを見てる。きっとアイス食べたいんだ。でも、ここであげるのは……。それに──。ママを探すのも、僕ひとりじゃたぶん無理。そうだ。お父さん達の所に一緒に行こう。お父さんなら警察官だもん。きっと何とかしてくれる) お金を払い手を引くと、ゆっくりだけどよちよちとその子は歩いた。でも途中で立ち止まり、またじーっと僕を見た。「疲れた?」「にーに、おんも」「おんも? 外? 違うかなー。うーーん。あ、座ったらダメだよ。汚れる──あ、そうか。おんもって、もしかしておんぶ? ねぇ、おんぶして欲しいの? んーそうみたい。仕方ないな。はい」 僕はその子をおんぶした。ちょっと大変だったけど頑張った。
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