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「叔母ちゃんが刺されたって、叔母ちゃんの上司の穂積室長さんが電話をくれたでしょう? そうだったよねえ? 穂積泪室長さん」「え? ええ。そうね。電話したけど──ところで、貴女、何で私の名前を──」「ああ、その事。叔母ちゃんが心配でね、パパが定期的に色々調べさせてるの。前は年一……だったかな? 例の死に掛けてからは、月一で報告書が届くの。うちの家族は秘密は作らない主義だから、結果をパパがいつも話してくれる。ここに居る人達、特に穂積室長さん達の名前は、しょっちゅう出て来るし写真も沢山見たから、覚えちゃったの。ここに居る人ってみーんな、叔母ちゃんと仲良しなんでしょ? ちなみにパパも、ママも、私もここにいる全員の名前、覚えてるよ。あははは。みんな、びっくりしちゃって笑えるー。ま、無理ないか。それで話戻すけど、あの時ね。パパは無視して行かなかったんじゃなくて、病院に行こうと慌てて飛び出してさ、この近くで事故ったの。で、そのまま入院。パパも動けなくなったから、叔母ちゃんの病院にはあたしが偵察に行ってその都度パパに教えたよ。あたし、何度も行ったんだけど、誰にも気付かれなかったんだー。叔母ちゃんが車椅子になったって言ったらもう、毎日、毎日、泣いちゃって大変だったんだよ? 叔母ちゃん。妹なのに、うちのパパが泣き虫でヘタレなの知らないの?」「え? い、いや、泣き虫で、よ、弱いとこあんのは知ってる」「だよねー。だって叔母ちゃん、パパがいじめられてるといつも助けたんでしょう? パパ、よく言ってるもん。『なまえちゃんは可愛い顔して滅法強いんだ。すごいんだぞー。そういう時のなまえちゃんは本当にカッコ良くてなー。そんなに強いのに、それでいて優しいんだ。こんなダメ兄貴でも見捨てないで、いつも助けてくれた。でも、恩に着せたりもしないんだぞ? いつも『大丈夫か?』って聞いてくれた。お前もなまえちゃんみたいに強くて優しいひとになりなさい』それがうちのパパの口癖なんだよ」「確かに。よしは、よくいじめられてたから止めに入った。でも。えー! そんな事考えてたのかあ? えーー、なんかもう何が何だか分かんねー。どうなってんだ? だけどこの部屋、僕でいっぱい。って事はやっぱ事実って事か……はあーあぁ。よしぃーっ!」 彼女がため息をついたと思ったら、突然怒鳴るように廊下にまで聞こえる大きな声で、兄貴を呼んだ。弾かれたみたいに兄貴が吹っ飛んで来る。
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