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頭をぐしゃぐしゃと掻き混ぜて『うーん』と唸ってから『あ!』っと何かに気付き彼女は兄貴の方に身を乗り出した。「それ、おかしい! それが本当ならさ何でお前、僕が死に掛けた時に病院に来なかったんだよ! それに、結婚式だって……昴が何度も頼みに行ったのに、来なかった! 大好きならそんな事ある訳無いよ」「叔母ちゃん」 その言葉に顔を向けると、兄貴の子供が入り口の所に立っていた。「叔母ちゃん、それには事情があるの。知りたい? 私が教えてあげるよ。パパの言うのは本当だよ。パパは叔母ちゃん大好きだよ。もうさ、ストーカーじゃん? って位だよ。そうだ。ちょっと来て。証拠見せたげるよ」 ズカズカ入って来て、彼女の腕を掴むと引っ張って行った。みんなで着いてく後ろで、兄貴が『ちょ、ちょっとぉーー待ったー。あーー! なまえちゃーん、見ないでぇー』と叫び兄嫁が『まあ、まあ。任せたら』と言うのが聞こえた。 ひとつの部屋を見せられて、彼女もオレ達もみんな驚いた。「ええ? 何これ? えーええー。あ! あれ僕のドレス……え? え? 何であんの?」「いや、なまえのは、家にあるぞ? オレは持ち出してない」「ふふ。叔母ちゃん、叔父ちゃん。あれはレプリカだよ」「レプリカぁ?」「ふふ。驚いてる。驚いてる。面白い。叔母ちゃんは、パパが結婚式に行かなかったと思ってるよね?」「う、うん」「パパ、実は行ったんだよ」「え?」「こっそり遠くから見てたの。神社の時も行ったよ。叔母ちゃんがブスッてやられてパパ、倒れちゃって大変だったんだから」 兄貴はお義父さんとの約束だから、大手を振っては出席出来ない。でもどうしても見たい。結局、変装して遠くからこっそり見ていたと言う。ちなみに、兄貴が心配だからと家族も一緒にいたらしい。パパは叔母ちゃんの花嫁姿に感動して、泣くわ、興奮しまくるわ大変だったと娘は語った。暫くはなまえの話ばかりして、ずっとムービーと写真を眺めてたらしい。で、その内『バージンロードを一緒に歩きたかった。お父さんと僕となまえちゃんで。歩きたかった』と言い出し、それは無理だからと、ウエディングドレスのレプリカまで作っちゃったらしい。白無垢も作りそうな勢いだったが、刺されたのを見て『怖い事まで思い出す』とやめたみたいだ。 思っていたのと全く違う事実に、あんぐりと口を開ける彼女に娘が続けた。
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