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「何言ってんのよ。チビ助。水臭いわね。だいたいね、アンタの事が無くてもこれは私達の使命よ。親父さんも兄貴も都民でしょう。私達の管轄じゃないの。何ものにもとらわれず、何ものをも恐れず、何ものをも憎まず、良心のみに従って公正に警察職務の遂行に当ることを厳粛に──」「ああ。服務の宣誓ですか?」「あらチビ助。ちゃんと覚えてるじゃないの」「まあ、一応は」「えらい、えらい。チビ助。良い? アンタは優秀だし、良い所いっぱい持ってる。アンタの家族がそれに気が付かなかっただけよ。アンタにはみんなも、ついてるんだから。ひとりじゃないのよ。覚えて置きなさいね。大丈夫。私達に掛かったらすぐ見つかるわ。さ、早く探しましょう」「ですね。今頃困ってるかも知れないですよねー。チビの兄貴」「そや、早う見つけたろ。ほんなら行くで。如月くん」「オレ達も行くか」 そう言って動き始めた時、捜査室のドアがノックされた。「はい。どうぞ」 室長が返事をすると、一階の子が『失礼します。真山巡査部長にお客様です。それから穂積室長、こちら係長からです』と客を伴い捜査室内に入って来た。「あー! よし! お前、探してたんだぞ? 何が──わーっ!」 言い終わらない内に兄貴は、すがるように彼女に抱き付いて『なまえちゃん、お父さんが。お父さんが』と繰り返した。「は? 何があった? つーか、親父は? 一緒じゃなかったのか? よし、落ち着け! それじゃ、分かんねーよ!」「う、うん。お父さんと一緒だったんだ。なまえちゃん! 大変だよ! どうしよう、お父さんが死んじゃうよ」「え? 死んじゃう? 今どこにいんだよ? 親父は。善晴! しっかりしろっ!」 兄貴の話によると途中で様子がおかしくなり、救急車で病院に運んだらしい。『会わせたい方がいるなら今の内に』と医師から言われて慌てて彼女を呼びに来たらしい。 病院に着くと素人目から見ても、もう虫の息という感じだった。兄貴を支えながらここまで来た彼女はそれを目にした途端、ベッドの脇に行き声を掛けた。
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