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● ○ ● ○ *店に着くとオレも一緒に加わりメイクや髪、衣装の打ち合わせをした。みんなも多少酒が入ってるせいか、楽しそうにノリノリだった。室長がまた店に掛け合いオレの真似をして新撰組の格好に着替えた。「なまえちゃんの花魁姿ですかー。楽しみですね。写真の撮り甲斐がありそうだなあ」「ほんまやで。楽しみや。綺麗なんやろうなあ。こっちくっついて来て正解やわ。黒澤君、後で俺にも写真ちょうだい」「愚弟、俺にもまわせ」 などと勝手に盛り上がっている。暫くすると店の人が『先に撮影を始めてますが、見学しますか?』と聞かれ、ついて行った。 カメラマンと撮影する彼女は、舞妓の時の可憐さから一転し今度は綺麗で妖艶だった。「うわ、お嬢。綺麗や」「あのライン。なまえさんは足も美しいが首や肩、背中までも綺麗だ」「兄貴、なんとのう言い方がえろいで?」「うるさいわ。愚弟。ほんまの事を言うとるだけじゃ。ぼけっ!」「でも、本当に綺麗ですねえ。写真撮っていいんでしょうか?」 黒澤がスタッフに聞きに行った。彼女はカメラマンに指示されている。「一段と良い表情になったねえ。ああ、愛しの彼がお目見えか。じゃあさ、彼に向かって流し目してみようか」 彼女がオレに色っぽい目を向ける。「いいねぇーそうそう。綺麗だよ。彼を少しせつなそうに熱い視線をおくってみて。そう、いいよ。はい。じゃあ今度は、彼と撮ろうか」 呼ばれ、彼女の隣に行き『とっても綺麗だ』と褒めた。彼女は『ありがと』と微笑む。「でも、ちょっと恥ずかしい」 はにかみ困ったような顔してた。「ん? ギャラリーが増えたから?」 頷く彼女。フッと笑い瞳を見つめる。「じゃあオレだけ見てろ。あとはな」 オレは言葉を一旦区切り、小声で言う。「かぼちゃだと思っとけ」 彼女も小声で『かぼちゃ?』と聞き返す。『そっ』とウインクすると『ふふ』っと彼女が笑う。「本当に……綺麗だよ。オレだけ見て、オレを誘惑してみな」 彼女だけに聞こえるように耳元で囁いた。それを聞いた彼女が『誘惑? して、いいの?』とちょっといたずらな顔で上目遣いになる。「ああ。いいよ」 そんな小声のやり取りが聞こえたワケじゃねーと思うが、カメラマンが彼女を呼んだ。「なまえちゃん、さっき覚えた言葉があるだろう? 廓言葉。君は声も綺麗だから、ちょっと話してみようか。今、君は花魁で好きなひとにも、なかなか会えない。それがやっと愛しのひとに会えたんだ。いい?」 彼女は頷くとオレにちょっとしなだれるように寄り、色っぽい熱い視線で見つめながら言った。**「ぬし様も素敵でありんすね。んすんす惚れてしまいんす 。わっちはぬし様が、好きでありんすぇ。わっちはぬし様を心底、愛していんす。ずっと一緒にいてくんなまし」 熱い視線に色っぽい格好と声。それに加えてこの殺し文句──ヤバかった。ここが本当に遊郭で二人きりなら押し倒しているところだ。(はあーたまんねーな。花魁のなまえもイイ女。オレが誘惑しろと言ったんだけど、これはこらえるのも大変だ。やっぱり舞子と花魁の体験申し込んで正解だった。本当、可愛いからお色気までオレの好み。もっといろんな彼女。見てみてーな) オレはかなり満足だった。プロモーションムービーも写真も撮り終わり、着替えてホテルに向かう。*そういうのはあるようですが、実際どういうのか知りません。作者の想像で書いてます。**(あなたも素敵ですね。ますます惚れてしまいます。私はあなたが、好きです。私はあなたを心底、愛しています。ずっと一緒にいて下さい)
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