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● ○ ● ○ 翌日はオレ達のスケジュールを知ってる昨日のメンバーが待ってたので、一緒に映画村に向かった。映画村でもスタンプラリーと薄桜鬼の世界展をやってるからだ。ついて早々彼女は『いやぁー』と叫びつつ」室長に無理やりお化け屋敷に連れ込まれてしまった。『ぎゃーぎゃー』言いながらオレの腕にしがみつく彼女を半分抱き包むような形で何とか進む。途中で市松人形があった。(こりゃあ、ヤベーな。人形は小さくても大の苦手なのに、こんなの無理だろ。大丈夫かな) ぷるぷると震え手に汗を掻いているのに、彼女はぎゃーとも言わずとても静かだった。心配になり覗き込み大丈夫か聞いた。ぎょっとした暗くても分かる程、顔色が悪かった。「……すぅ」「ん? もしかして具合悪いか?」「う、ん。ちょっと……す、すごく気分が、悪い……クラクラす……る……」「あ? なまえ?」 そこでがっくと腰を抜かした。支え抱き上げて急いで外へ連れて出た。他の連中も『大丈夫か』と慌てて追って来た。「藤守、悪いが水を買って来てくれるか?」 ベンチに膝枕をして寝かせ呼び掛ける。「昴、失神してるのか? なまえさん」「ええ」 桂木さんに答えると小野瀬さんが近寄り呼び掛ける。「脳貧血かな? おチビちゃん」「おい、小野瀬。なまえさんは、どんな状態なんだ?」 アニの質問に小野瀬さんが説明する。「すごく簡単に言うと強いショックで自律神経が乱れて血圧が下がって脳にうまく血が回らなくなって失神する」「大抵は一分から二分位で意識が戻る筈です」 石神が補足した。室長が心配そうに横にしゃがみ手を取った。「チビ助」「なまえちゃんは今日は締め付けてないんですか?」「締め付けって、何だ? 黒澤」「後藤さん、知らなかったんですか? なまえちゃんは、男装の時、色々締め付けてあの格好をしているらしいんですよ。如月さんに聞きました」 後藤と石神が驚く。桂木さんとアニは知ってたみたいだ。おそらく、そらや藤守が話したんだろう。後藤が聞いて来る。「そうなのか? 一柳?」「ああ。でも、今日はそういうのしてねーよ。それは大丈夫だ」 藤守が戻り、暫くして彼女が目を覚ました。水を飲ます。「チビ助、すまん。大丈夫か? そこまで怖がると思わなかったんだ」「だ、大丈夫。ちょっと休めば……僕こそ、すみません」「気にする事ありませんよ。なまえさん」「そうやで。兄貴の言う通り」「丁度我々も休みたかったんですよ」 と、桂木さん。石神が続く。「そうだ。休憩に丁度良かった。なまえ、妹のお前が兄に気を使う必要はない。むろん、お父さんやお母さん、旦那にもな。それに、今はプライベートタイムで急ぐ事はない。ゆっくりしろ」「……ふふ。みんな、ありがと」「なまえ、目を閉じて休んでていいぞ。寒くねーか?」 上着を脱いで掛け、頭を撫でると彼女は目を閉じた。心地好いのか、スゥースーと寝息を立てほんの少し眠った。
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