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オレ達は京都に来ている。*夏に約束したご褒美も兼ねた結婚一周年記念旅行だ。取っていなかった夏季休暇を申請し、土日と休暇を合わせ旅行へ行きたいと伺いを立てたら、室長が快く承諾してくれた。遠出は、上司や部署に寄っては承諾されない場合もある。ましてや、こんな風に世間と一緒にシルバーウィークに休めるなんてあまりない事だ。感謝しつつ旅行の計画を立てた。色々見てる内に舞子体験のサイトを見たら彼女にやらせたくなって、京都にした。露天風呂付きの部屋も確保して料理の旨い店なんかも、リサーチした。 早速、**舞子体験をすべくやって来た。オレも彼女の希望で和服スタイルに着替えた。この後、**散策付き、祇園小唄講習付きコースでプロモーションムービーと写真を撮り、次の日にも彼女は花魁、オレは新撰組の格好でやっぱりムービーと写真撮りの予約を入れてある。彼女なら、きっと舞子姿は可憐だろうし、花魁は──彼女もノリノリで花魁をやりたがったので、さぞ妖艶だろうと楽しみにしていた。とりあえず今は若旦那風の着物で、彼女の準備が終わるのを待っている。ここまでは、順調だ。新幹線の中彼女も楽しそうに終始笑顔だったし、一年目だけど、新婚旅行をもう一度やってるみたいにラブラブで良い感じだったんだ。なのに────。 何故か邪魔なやつらが──こいつらが、何故かここにいるっ!「まだかなあ。なまえちゃんの舞子さん可愛いだろうねえ」「そらさん。でもああいう格好すれば、誰でも綺麗になるんじゃないんっすか? 馬子にも衣裳って言うじゃないっすか。俺も結菜も連れて来たかったなー」「ふふ。もうホームシックですか? 海司さん。でも結菜さんも似合うでしょうね」「瑞貴[も、似合う]じゃなくて、結菜の方が似合うんだ」「えー、なまえちゃんだってきっと似合うと思うけど? な? こうちゃん」「そらっちの言う通りです。俺はうちのチビのが絶対似合うと思う」「いや、結菜の方が女らしい分、似合うよ。きっと」「そんな事ないわ。うちのエンジェルちゃんかて、可愛いし優しいし可憐やもん。チビのが似合うて」「愚弟。よう言った。なまえさんが似合わない訳がなかろう」「まあ、まあ、きっとお二人とも似合いますよ」「マカポンはどっちの味方?」「え? いや、如月さん味方も何も……。喧嘩じゃないんですから」「お前達、こんな所で騒ぐんじゃないぞ」「そうそう、桂木さんの言う通り。うるさくするとヘッドロックをおみまいするぞ。おーい。昴、まだチビ助は終わんねえのか?」「まだのようですよ。穂積室長。俺も出て来たら綺麗な姿を激写しようと待ってるんですがねえ」「かあー、女の支度は長げえなあ。何でも良いけど黒澤。外で室長はやめろ。あーあ、早く終わらねえかな。支度」「でも、穂積。それでおチビちゃんが可愛い舞子さんになるんだからね。そう考えれば楽しいじゃない」 小野瀬さんの言葉に室長と、黒澤が『なるほど』と納得してる。オレはこの現状に頭痛がして来る。 さっき、彼女が『じゃあ、行って来るね』と可愛い笑顔で奥に行ったのを見送った。その時にはこいつらはいなかった。なのに、そのすぐ後でわらわらと現れて驚くオレを尻目に、ちゃっかり着物にまで着替えて当然のように彼女を待ってる。「何でも良いけど、お前ら何でこんな所まで来てんだよ! 京都だぞ、京都」「何でって、昴。新規プロジェクトチームはまだ新設したばかり、任務にはチームワークが重要になる。より親睦を深めつつ、今後に備えるようにってお達しだからだろう」 例の如く、平然としゃらっとして室長が言う。*31。の最後で約束してます。詳しく知りたい場合は27ページをお読みください。**そういうのはあるようですが、実際どういうのか知りません。作者の想像で書いてます。
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