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「これはダメだな。こんなの見せたら当分、悪夢を見るぞ。帯、外すか」「え? 脱げないんか?」「ああ、腰紐やらなんやらしてるからな、上の帯を外しても脱げねーよ。よっと……」「ああ、じゃあ俺がそれ持ちます。見せねえようにしますから」 海司に帯を頼む。「こいつ、何でも頑張るんスけど、昔っから虫はダメなんスよね」 海司が言う。よくケンカしてても、こういう時は本当に兄ちゃんみたいだ。心配してる。「大丈夫っすかね?」「うーん、当分、ダメかもな。うなされるのは確実だろな」「昴、モスラって言ってたって事はチビも見たって事だろう?」 明智さんに頷く。「ええ、見ましたね。動かないでって言うんでオレからは見えなかったんですけど」「なまえちゃんすごく怖がってましたし心配です」 真壁が言うのにみんなが頷く。「トラウマになってるんだろう?」 後藤が聞く。「ああ。トラウマだな。こいつにとっちゃ、凶悪犯より怖いんじゃねーかな。この世で一番苦手だ。怖いのもそうだけど、克服出来ないのもすげー気にしてる」「気にしてると言うより、恥じてるよね。苦手なもの位、誰だってあるのに」 小笠原が言う。室長が彼女を見ながら口を開く。「チビ助は、強くならねえとダメだと思い込んでるからな。弱くてもかまわねえんだけどな。こいつはそれが認めらんねえんだ。少しずつ自分にも寛容になっては来てるが当分は、落ち込むだろうな。如月、当分いじめるんじゃねえぞ? 分かったな?」「分かってますよ。俺だって、チビは可愛いんですから」「なら良いがな。お前はチビ助の優しさに甘えるからなあ。お、起きた。大丈夫か?」「……モ、モスラは?」 怖がってオレにしがみつく。「もういないよ。お父さんがやっつけてくれた」「そうだぞ。もう心配ねえぞ。チビ助」 お礼を言った後、身を縮めながら申し訳なさそうにみんなに謝った。「うぅ……すみません。お騒がせして」「気にする事ないですよ。なまえちゃん」 瑞貴が慰めるとみんなが頷く。
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