ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ん? 根拠はあるぞーぉ。さっき僕が言ったみんなの優れた点について、僕が言うまでもなくみんなはちゃんと認識してる筈。みんな、すごい人達なんだからさ。気が付かない訳がない。認めているからこそ、いざという時の連係プレイが、阿吽の呼吸で流れるようにスムーズで素晴らしくなるんだ。つまり、心の底では信頼し合ってるくせに、顔を合わせればやいやいとじゃれ合ってるという事だ。知ってる? あのね、好きの対極にあるのは【嫌い】ではないんだよ? 好きの対極は無関心。これは僕の経験から言っても、事実だと思う。で、僕が言う事の根拠だが、その点から導いた結論だよ。嫌だ嫌だと言いながら、気になって仕方がない。一言言いたくなる。となれば、それは最早いびつな愛情表現の一種ではないか、とね。単純に、認めているなら素直にすごいと称賛すれば簡単なのにねぇ。でも、どうやら男と言うのは、実に面倒な生き物らしいな。そう単純には、素直になれないようだ。結局毎度、顔を合わせる度に繰り返されるじゃれ合いは──それが、歪んだ形になって出て来てるだろうと思うんだよな。あ、つい僕の見解を教えてしまった。意識されて浮気されたら困るなあ。ダメだぞー。男相手でも僕は許さないからなー。昴も、誠二兄ちゃんも、いい? 浮気は許しません。誠二兄ちゃん、昴は僕のだからだからね。手出したらただじゃ置かないぞ。絶対あげないからねー?」 腕を組み念を押す彼女。 「すごい。なんだか納得しそうだ」 小笠原が言う。「いやー、そうなんだー? なるほどー」「如月、バカ、納得するな。ありえねー! なまえ、お前こそ、後でおしおきな」「えーおしおきされんのはきみ! 誤魔化そうとしても許さないぞー」「あ?」「だいたいなあ、僕にそういう推理をさせるきみが悪い。ゆえに、おしおきされんのはーき、み。はい、以後、反論は却下」「お前、ずりーぞ。それに生意気。そういう子は、くすぐりの刑だ」 彼女をくすぐると、身を捩り笑いながら逃げようとするが、逃がさない。「きゃー、あはは……やだー急に、うはは……ずるい、す、すばるぅ、うひゃひゃ、くすぐったい! ひぃーあはは、やだ」「じゃあ、ごめんなさいは?」「ぷふふ……やめ、やめ……ひゃひゃあ……ごほごほ……」 彼女がむせたので焦った。くすぐるのをやめ背中を擦り、顔を覗こうとしながら聞いた。「あ? 大丈夫か?」「うっそーん! きゃー、今だ! 逃げろー」「あ、だまされた!」 きゃーきゃー言いながら逃げる彼女。加減しながら追い掛けるオレ。笑いながらついてくるみんな。と、前を行く彼女が夜店を見て止まる。横に行って覗くと、金魚すくいだった。「あ? やりたいのか?」「ん、金魚は可愛いし、面白そう……でもぉ、生き物だから死ぬとやだ」 近くにヨーヨーつりがあった。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。