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「あそこで、盆踊りなんですよ」 カメの話を聞いて彼女が興味津々で目を、らんらんと輝かせた。「あら、ふふふ。可愛らしいこと。昴坊っちゃん。盆踊り、行かれたらいかがですか?」 とカメのすすめに、ツルが後押しする。「そうですね。田舎の小さな盆踊りですけど、せっかく浴衣も着るなら丁度良いじゃありませんか」「なまえ、行くか? ふっ、行きたいんだろう? そういう顔してる」 彼女が赤くなり『盆踊りって行った事ないから』と、はにかんだ。「じゃあ、なおさら行かないとな」「でも、花火は良いの?」「明日の夜、やればいいよ。飯が済んだら着替えて行こう」 戻り、ご飯の後で行く事をみんなに話した。スイカはデザートで出した。アメリカ式はなかなか食べ易いと好評だった。 ● ○ ● ○「さ、可愛くしてやるよ」 飯の後、片付けを任せ、彼女の支度に掛かる。母さんの浴衣は派手さはないがしっとりした雰囲気になり、よく似合ってた。「よく似合っているよ。そうだ。ちょっと待ってろ」 上着のポケットから、来た日に買ったピンを出して、髪にさしてやった。「これ、どうしたの?」「ん? 来た日に商店街の所にな。路上販売が出てて、綺麗だったから。ピンならお前のショートカットにも似合うと思ったんだ。まあ、安物だけどな」「ありがとう! すっごく嬉しい! ねぇ? どう? 僕でも似合う?」「ああ。すごく可愛いよ」「えへへ。嬉しい」 オレ達は着替えて神社に向かった。手を引いて歩きながら、彼女が聞く。「ねぇ、盆踊りって前に行った七夕のお祭りみたいなの? それとも花火大会みたいの?」「ん? 花火大会は行った事あるのか?」「うん、高校ん時に国達と行ったの」「そうなのか。花火大会はまだ一緒に行けてねーな。今年も、行かれなかったし。来年は、ぜってー行こう。盆踊りはな、そうだなあ。七夕祭りや花火大会みたいに夜店は出るけど、盆踊りはやぐらが組んであってそのまわりで、踊るんだ」「へぇー、楽しみ。ねぇ、早く行こう」 彼女がワクワクした顔で、オレを引っ張り急ぎ足になる。「おい、おい、階段だし暗いんだから危ねーよ」「だって、だって、早く見たいよ」 彼女の声に前を行ってた連中が立ち止まり振り返る。彼女のはしゃぎっぷりに、みんなが笑う。
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