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夜、別荘で講習会をやる事にして、少し早めに訓練所から戻ると近所の子供達とツルとカメの声が聞こえた。「ほら、お帰りになられたわよ」「皆さん、お帰りなさい」『ただいまー』出迎えてくれたツルとカメにみんなで言うと、玄関から子供達がわらわらと寄って来る。みんな小学校低学年位の年頃だ。『なまえー! 待ってたぞ』『お姉ちゃん』『おかえりーお姉ちゃん』『遊ぼー』口々に言ってあっという間に彼女は囲まれた。「おーみんな来てたのかぁ。ただいまー」 ひとりずつ頭を撫でて行く。『遊ぼー、遊ぼー』と言う子供達。この数日でなまえはすっかり人気者だ。ここに彼女が来たのは、初めてだ。だが気働きが出来て明るい笑顔で接するので、ここでも彼女を気に入る人は多かった。しかも他の親戚共と違い礼儀はわきまえていても、気取らないのだ。人受けしないワケがない。『一柳の若奥様は、なかなか良い人よ。それに今、一柳の若とお友達もいらしてるの。あそこ、イケメンでいっぱいよー』と向かいの奥さんが、主婦ネットワークで流した。それがぱーっと広まった。最初はママさん連中が。次に話しを聞いた、ばあちゃんや、時にじいちゃんや、おっさんが、子供を連れて『うちで作った物だけど』と何かを持参しつつ、見に来るようになった。 彼女はそういう所は、そつなく、感じ良い対応をする人なので素直に喜び、お礼を言って『これ、お口に合うか分かりませんけど、良かったら』と作ったお惣菜やお菓子を持たせ、世間話をしながら子供達とも遊んだ。 ベイビーシッターをやっていた経験もあり、子供と遊ぶのがうまい。日頃から明智さんの娘、くるみと遊び、仲良しな位だ。すぐに子供達は彼女になついた。 訓練が終わる頃に大人達より先にやって来て、彼女と遊ぶのを今か今かと待っている。大人達は、早めにお迎えにやって来て、お茶をしながら世間話をして子供と一緒に帰って行く。今や一柳の別荘は、ちょっとした歓談の場だ。「遊ぶ前に、みんな。夏休みの宿題は、もう終わりましたか?」 彼女が聞くと『はーい』『もうぜーんぶ終わったよ』『私もーあとは絵日記だけー』と答えた子供達。数人の男の子は、まだのようだった。彼女は終わったと言う子達に『えらいじゃん』と誉めてから、まだな子供達の近くに行く。「よしき、ゆうと、しょうたは、まだ終わってないの?」「だってぇ、俺、べんきょうきらいー」「わかんない」「ん? 分かんない? 難しい?」
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