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結局、阿久津先生が『じゃあ、一緒に知り合いの信用出来る先生のとこに行こう。なまえくんは隣に座ってれば良いから。お姉ちゃんがみーんな説明してあげる。それなら、いいでしょう?』と小さな子を相手にするみたいに言って説き伏せた。 嫌そうにしながらも阿久津先生に手を引かれ病院に向かう。そのおかげで、ちょっと大きな病院の診察室へどうにか渋る彼女を、連れて来る事が出来た。オレには、そんな二人が当時の小さななまえとおチビの世話を焼くお姉ちゃんみたいに見えた。全幅の信頼を寄せられ彼女に甘えられてる先生が、ちょっと羨ましい気がした。(羨ましがってるだけなんてらしくねーな。よし、オレもオレらしく行くか。先ず、彼女と話そう。言葉にする事も大事、彼女が教えてくれたことだ) 阿久津先生の最初の見立て通り、彼女はストレス性高体温症というやつらしい。無理し過ぎで、疲れとストレスが溜まり過ぎのようだ。帰宅し、室長に報告を入れる。室長はため息とともに『やっぱりね』と言った。彼女はオレが居ない間、ほとんど休暇もろくに取らず、休日返上で働きづめだったらしい。おまけに一旦帰ったと思ったら風呂と着替えをしてまた来て仕事をし、朝、室長が来るとよくソファーで寝ていたと言う。『少しは休みを取りなさい』といくら言っても『それじゃ、終わりません。任せて下さいと言った以上は指示を受けた分位、きっちりやりたいんです。心配掛けてすみません。でも、やらせて下さい』と譲らなかったようだ。「昴、確かにチビ助は仕事も早いし、根性もある。お前の焦る気持ちも分かる。だけどなあ。幾らあいつでも、あれはちょっと量が多過ぎたな。お前の事だから何か思う所があっての事だとは思うが。まあ、おチビの分はそういう事で今日は休日出勤の代休扱いにして置くな。昴は休暇扱いか? それとも、調整するか? そこら辺は後でも構わねえから後で決めたら教えろ。チビ助の事、頼んだぞ」 返事を返し通話を終えて、室長に感謝する。(上司には恵まれてるな。普通はこうは行かねえ。有り難い。おかげで彼女の看病が出来る) 彼女は、さっきまで阿久津先生相手に子供返りして甘えてたのに、家に戻ると借りて来た猫のように大人しくなった。「何か食べたい物ある? お任せで良い? ん、じゃ出来たら起こすから少し眠りな」 すぐにすうすうと寝息を立て始めた。相当、疲れているみたいだから無理もない。(何かなまえの好きなもので身体に優しくて栄養があるメニュー) キッチンに立ち彼女を思い料理を作る。(やっぱり、オレといると緊張するみたいだな。まさかと思うが。オレが思う以上にすでに気持ち離れてて遅いつーか、もう嫌いつーか、オレが鬱陶しいとか、じゃねーよなー? …………止そう。本人の口から聞かねー内は分からねーからな。何か緊張せずに本音を話してくれる方法ねーかな。どうせならなまえが『ふふ』って笑っちまうようなのが良いな。そろそろ笑顔、見てー。つーか、キスもしてねーな。それでも、会えない時を思えば幸せだ。やつれてんのはびっくりしたけどやっぱり愛しいし、笑ってなくても可愛い。はにかむ顔も好きだしな。美味しい顔見られると良いな) オレは作戦を考えつつ、彼女の反応を想像してちょっと楽しい気分になっていた。
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