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(何? それではあのイケメンは結婚しているのか?) そう思い、イケメンを見れば先ほどの恐ろしげな顔とは、うって変わりニコニコとしていた。(ああ? 何だ?) そう思い眺めれば、イケメンはあのひとを後ろからすっぽりと包むように抱きしめた。(何ーっ! 不埒な。セクハラではないかっ!) 俺は憤慨し、助けなければと思った。 あのひとも『わっ』と声を出し、いきなりの後方からのセクハラに驚いているようだ。 イケメンは、お構い無しに甘い声を出してあのひとに言った。「何だ。じゃあ、オレはなまえのもんだからダメなのか?」「あ、昴ぅ。お帰り。うん! すぅは僕のだから売らないのぉ。他のひとにはあげなーい。僕だけのだもん。うふふ」「何よ? チビ助、ずいぶんな差ね。お父さん達は温泉の生け贄なの?」「ん? だって、お父さんも小野瀬お母さんも賢兄ちゃんも独身だからなー。そのイイ声を聞いたどこぞのねーちゃんが『あら、素敵』って、もしラブラブハッピーな出会いがあってもさ、問題ねぇもーん。でも明智さんや昴が、よそでラブラブラッキーってなったらぁ、翼ちゃんと僕が困るだろー」「こーんな可愛い奥さんがいるのに、よそでラブラブハッピーにも、ラッキーにもなんねーよー」「本当にぃ?」「ほ、ん、と。なまえだけで十分」「うふふふ。良かった」「かぁー! 嬉しそうな顔してえ。このバカップル夫婦! チビ助、もうお父さんはいじけるからねえ!」「やっぱりこういうオチか」 小笠原が呟いたが、問題はそこではない。先ほどから妙な言葉がちらほらと聞こえた気がしていたのだが……俺の頭の、スーパーコンピューターがおかしくなって、聞き違いかと思っていた。が、今また聞いた。間違いなく──。「な、にぃー? 夫婦、だとぉーー?」 俺は思わず声を上げて唖然とした。「何よ。兄、アンタ藤守から聞いてなかったの?」「なまえさん、君は本当に結婚してるのか?」「そうよ。こう見えてこの子人妻よ。ひ、と、づ、ま」 彼女より先に穂積が答えると、イケメンが口を開いた。「ああ、先日は[妻]がお世話なったようで、ありがとうございました。お礼が遅れ失礼しました。あの時にお礼をと、声をお掛けしようと思ったのですが、藤守くんとお電話中のようでしたので、声を掛けそびれてしまいました」「え? あの時、いたんですか?」 ギョッとして聞くとイケメンは『ええ、丁度彼女が貴方にお礼を言った所から』とニヤリと口角を上げた。(ならば、あれをこの男に全て見られていたのか……はぁあぁ。なんとまぬけな)「先日? 何かあったの? まあ、あの日に、酔っ払い? 良かったわ。アンタ、かなりのミニだったしねえ。それに、あの日はめくるめく夜の為の過激おパンツだったんですものねえ。ホテルで回し蹴りして、過激エロおパンツを披露する羽目にならなくてお父さんホッとしたわ。兄、うちの娘が世話になったわねえ」
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