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「さあ、みんな帰る支度しなさーい。チビ助、アンタ、いい店知ってる? あ? ボックスはなあ。如月は? どっかないの? 歌が歌えて、旨い酒と旨い飯、出来たら肉」「こんな時間から肉は太るよ」「また小笠原の太る発言が始まったわ。肉を食っても歌って騒いでぱぁーっと発散すれば良いのよ。さて、どこ行くかが問題ね。マスターの所はカラオケがない。あ、昴、くまの店は?」「ああ、あいつの所ですか。一応、パーティールームにカラオケはありますね」「でも、急でくまさんに悪いんじゃないの?」「チビ助、お願い光線出してくまを口説きなさい」(くま? お願い光線?) あのひとがどこかへ電話を掛け、多分予約を入れているのだろう。急で申し訳ないと丁寧に礼儀正しくお願いしてる。その姿勢に好感を持った。(客だからと高圧的にならずお願いするあたり、良いではないか。人柄の良さが伺える。素敵だ)「あれ? 兄、そんな所で、何してるの?」(あ、しまった。小野瀬に見つかった) 結局、支払いを俺も持つという話で、くまの店というのに一緒に付いて行く事になった。 ● ○ ● ○「お、姫。来たな。待ってたよ。今日は王さまの他にお父さんや兄ちゃんが一緒でお供が大勢だな。旨いのを出すから、ゆっくり楽しんでな。あ、後でくまさんとも歌って下さいな。姫」「ふふ。僕で良ければ。急なのにありがとう」「可愛い姫の為ならば、喜んで」 そんな会話で通された店は、なかなか良い店だった。あまり客をとらない隠れ家的な店のようだ。あのひとのお気に入りの店らしい。「おーい、昴。お前、姫にカクテル作ってやってくれるか?」「丞一郎、料理も手伝うぞ。また急に無理を言った。悪いな」「いや。大丈夫だ。それに手伝ってくれるんだろ?」「ああ、任せろ」「なら、俺も手伝おう」「明智さん、良いんですか?」「ああ、昴も手伝うなら俺もさせてくれ。勉強にもなるしな。ただ堀江さんの邪魔でなければ良いんだが」「王さまの話じゃ、明智さんもかなりの腕、なんだろう。邪魔になんかならないさ。むしろ、今夜は人も多いから助かる。そしたら、二人ともよろしく頼むな」 店のシェフと明智と小野瀬より若く、やはりイイ顔をしたヤツが何やら話し、出て行く前にイケメンが振り返った。「なまえ、カクテルの希望あるか?」「ん? おまかせでー」「了解。綺麗で旨いの出してやる。楽しみにしとけ」 そうイケメンが言うとあのひとが嬉しそうに微笑み、イケメンも笑みを返した。それが、何となく少し気になった。
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