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● ○ ● ○「終わったわねー。今年も無事に年度末業務が片付いた。みんな、お疲れ様!」 定時をもうかなり過ぎた頃、捜査室にやって来た。廊下まで穂積の声が聞こえた。(俺も残業で遅れたからどうしようと思ったが、丁度仕事が終わったらしい。やはり俺はタイミングも良い)「室長……」 入ろうかと思っているとあのひとの声が聞こえた。あの時より、元気のない声だ。(疲れているのか?)「あら、何よ。チビ助、そんなにしょんぼりした顔して」「あのー、僕の内示はどうなりましたか? 四月からもここに仕事に来て良いんでしょうか?」「ああ、私も問い合わせたんだけど今暫く待ってくれって事なのよ。異例の事なんだけど、詳細がまだでねえ。だからアンタはまだ暫くは、うちのメンバーよ。何よ? イヤなの?」「いやな訳ないですよ。僕だってここに居たいんですから」「なら、いいじゃない」「あの、僕、気が付かずに何かマズイ事したんでしょうか? ここにいて室長やみんなに迷惑掛かる事態になったりしないですよね?」「アンタ、そんなの気にして八の字眉になってたの?」「…………」「マズイ事なんて無いわよ。お父さんが保証する! チビ助、元気出しなさい。大丈夫よ。そうだ、仕事も片付いたし、ぱぁーっと行きましょうか。あ、久しぶりに歌える所、行っちゃう? アンタが言ってたあの、肉のアニメの歌、ちゃんと覚えたわよ。今夜お父さんとデュエットしましょうか。肉か、肉が食えるカラオケがいいわねえ。肉を食え、肉を。だものねえ」「室長、カラオケですか? 俺もご一緒してもええですか? チビ、お兄ちゃんともデュエットしようや」「あー俺も。俺も!」「え? 如月。アンタ確か、歌苦手じゃなかったの?」「苦手ですけど、チビはバカにしないし、チビと一緒の時は楽しいですからねー」「俺も、行く」「あら、小笠原も? 珍しい。明智、アンタは? 行ける? 昴は──聞くまでも無いわね。あいつは行くかしら? 小野瀬。聞いてやるか」「あ、小野瀬? うちの娘とカラオケ行くんだけど、お母さんはどうする? 行く? 分かった。じゃあ、早く来なさいよ。あ、アンタも会計、半分よろしく。ああ? 決まってんだろう。うちの娘の美声聴かせてやるんだからな」(お母さんとは何だ? 小野瀬がお母さん? 気持ち悪い。カラオケに行くのか。美声か……聞いてみたい。しかし、入るタイミングが難しくなってしまったな。素知らぬフリで入るか?)
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