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● ○ ● ○ ディナーの後は甘い時間を過ごし、フラワーバスに入る事にした。 彼女はずっと[私]で頑張っていたが、ぽろりと[僕]と言ってしまい焦って言い直した。その努力が、けなげでちょっと可愛い。「プッ、ククク……なぁ、そろそろいつもの口調で良いぞ?」「はぁーやっぱりダメですねぇ。僕は。すぐボロが出ちゃって。今夜くらい、セクシーな大人の女で居たかったのに」「あ? ダメじゃないぞ? 口調がいつも通りだって、セクシーだよ」「夫に気を使わすなんて……。しょぼーん」「気なんて使ってねーよ。オレには十分色っぽい。今だってそうだぞ?」「えーー? それ、無理がありますよ? 今なんてメイクも落としちゃったし」「本当だぞ? その濡れた髪も、あどけないすっぴんも、さっきのセクシーとはまた別な色気があんだよ」「夫は優しいね……ありがと」「あ、信じてねーな。本当だぞ。洗い終わった? じゃあ、おいで」 湯船に入った彼女を足の上に座らせる。「足、痺れますよ?」「ん? 軽いから痺れねーよ。あ、もしかしてお前が、やだ?」「ううん。いやじゃないですよ」「そっか。ところでさ」「ん?」「お前、なんで敬語なの?」「な、なんとなく?」「あんまり大人、大人って意識するからじゃねぇ?」 首を傾げる彼女。「あのな、そんなに意識しなくていいの。そのままで、いいって言ったろ? いつも通りでも、十分大人だよ」「そ、そうかな?」「そうだよ。大人で色っぽいお前を、オレは知ってるよ。さっきも見たばかりだしな」「むぅーそれってからかってますよね?」「あれ? また敬語に戻っちゃったな? ま、それでも良いけどさ」「い、意識してないんですけど。あ、れ? 直らなくなりました」「どもりもちょっと出てるし、緊張してるか、疲れたのかな? あー八の字眉になってるぞー。ふふ、気にすんなよ。大丈夫。そう言えばさ」 オレはさっきのスーツ男を思い出し、聞いてみる事にした。「さっき、一階でナンパされてた?」「ううん。されてませんよ」「長身のスーツの男だぞ」「ああ、あのひとですか。あのひとは助けに入ってくれて、負傷されたのです」「助け?」「ええ。酔っ払いのおじさんが、こうガシッと掴んで来まして」「あ? 酔っ払いなら慣れたもんだろ」「そうなんですけど、あの方が『止さないか。お嬢さんが困っているだろう』と」 いつもの如く真似をしながら、身振り手振りを交えて教えてくれた。
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