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● ○ ● ○ チビ助達がBARで楽しい時間を過ごしているだろう頃。俺達と百瀬、源次郎、国枝、ミイコ、きよは、せっかくだしとみんなで飲みに来ていた。 桜の見える店でチビ助を、ネタにして飲んでいた。 暫くすると、百瀬と源次郎と国枝達が『桜、見て来るー』と小野瀬を引っ張り見に行った。「チビも異動かー。寂しいなー」 如月が寂しそうにこぼす。こいつは。いつもからかうくせに、しょんぼりしてやがる。「ほんまやねえ。うちのオアシスちゃんやのに」「ボス、まだ内示が出ないんですか? 遅くないですか?」「ん? 内示は出てたんだが……」「彼女、次、どこに行くの?」 小笠原の問いに、答えられる回答が俺にもねえ。「それがなあー」 言葉を濁すと藤守が、聞いて来る。「何ですの? なんや問題でもあったんですか?」「ああ、保留扱いになってる」「え? 保留って何ですか? そんなの俺、聞いた事ないですよ? あるんですか?」「いや、如月。俺も聞いた事ない。ボス、何かチビに問題がある、という事ですか?」「チビ助が、というよりは上で何か揉めてるらしい。だが、俺にもよく分からねえ。話が下りてこねえんだ」「何なの? 心配だ」 小笠原が心配そうな顔をする。「だな。俺も、いざとなったら全力で守る気でいる。それに総監が下手な事はさせねえと思うがな」 俺が言うとみんな心配そうな顔で考え込んだ。「まあ、飲め! お前達が心配そうにしてると顔に出てな、チビ助まで不安になるぞ? ほら」 漸く、気を取り直し賑やかになって来た頃、藤守に電話が掛かった。 どうやら兄貴かららしく、人探しをしろと電話越しに聞こえた。「はあ? なんやねんな。そんな事だけしか分からへんのに、無茶やて。ちょっ、兄──あー切りよった。さっぱり分からへん」 ブツブツ怒りながらも、もう一度掛け直した。特徴を聞いている。藤守は、なんだかんだ言って面倒見が良い。 藤守が復唱する特徴を何となく聞いていたら、頭にチビ助が浮かんだ。(何だ? 居ねえのが寂しいのか? ……まあ、それもあるかも知れねえな。だが、二十代前半、ショートカットで、桃の香り。目がくりっと愛らしく足が綺麗。特徴からしても、チビ助が浮かぶよなあ。ショートカットの若い女なら、いっぱい居そうだが桃の香りの女は珍しい気がする。でも、兄がチビ助に関係あるか?) 飲みながら考えてると源次郎達が帰って来て途端に騒がしくなり、考えるのを止めた。(しかし、チビ助が居ねえと物足りねえなあ) ふっとそんな事が頭を過る。見透かすように小野瀬がニヤニヤした。「穂積お前、おチビちゃんが居なくて寂しいんだ?」「うるせー」「あらー、ルイさまには私がいるわよー」「だから、俺はそっちのけはねえんだよ。小野瀬、相手してもらえ」 騒ぎながらここには居ねえが、あいつに誕生日の夜を楽しめよと心の中で声を掛けた。
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