(仕事も、そして多分、趣味や性格もまるで違うみんながこんな風に保たれているのはスゲーな)
そう思っていると、室長が明智さんに感心した。
「明智、アンタ、くるみのドレスまで作るの? はぁ。凄いわね。親バカねえ。昴もその内、こうなるのかしら?」
急に話をふられて、みんながオレに注目した。
「チビに似た女の子なんか産まれたら、なりそう」
オレが答える前に、小笠原がボソッと言うとみんなが『あー想像が出来るなー』と納得する。
「なまえちゃん似かー。なら、きっと可愛いだろうなあ」
丞一郎が言う。オレを含め、皆が『うんうん』と頷いた。
「あら、昴ちゃん似の男の子も可愛いわよ。きっと」
源次郎の発言に、今度は彼女を先頭にした女性陣が頷く。
「昴さん似なら、蝶ネクタイにブレザーに半ズボンとか着たさ、賢そうな子になりそーじゃない?」
「ふふ……想像出来ますね」
そらと瑞貴が言うと、また皆が『うんうん』と納得する。
「まあ、否定はしない。オレに似たらそんな感じになりそーだな。でも、やっぱりなまえ似の子が良いなー。くりくりお目めの、優しい子になりそうだ」
「だけど。チビ助に似たら、じゃじゃ馬二号になったりするんじゃない? やんちゃで、昴がしょっちゅうヤキモキしてね。……ありそうじゃない?」
「ああー、そッスね。それでこいつみたくバイクとか乗るようになってね。ありそーッスね」
海司が言うと藤守が想像したようだった。
「そやね。ありそうや。それこそ否定出来へんわ。昴、苦労しそうやな」
「昴とチビ助の子供ねぇ……もしもさ、チビ助よりパワフルなガキだったらどうする?」
「一柳さんのオレ様気質と、チビのやんちゃでじゃじゃ馬な所を受け継いだら、すごい子供になりそうだ」
「うわぁー小笠原さん、その発想は怖すぎですよー」
「でも如月くん、二人の子なら可能性はあるよ。おチビちゃんより凄かったら、とんでもないいたずらっ子だろうなぁ」
「うわぁ。今、俺、想像出来ちゃいました。確かに、ちょっと凄そうですね」
小野瀬さんの言葉に、黒澤がそう言ってみんなが『うん、うん』と同意した。しまいには石神とパジャマまでが口を開く。
「それは……大変そうだな」
「想像したくありませんね」
好き勝手なみんなに、彼女が口を尖らせる。
「むぅー、みんな好き勝手言ってぇ。昴に似て可愛くて賢くて器用で、優しい子かもしれないじゃんかー。僕に、似なきゃやんちゃになんかなんねーもんねえーっ! こうなったら産むんなら、丸ごと昴似で絶対にミニ昴、産んでやるぅー!」
と、叫んだ。
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