オレは怒鳴りながらなまえの両腕を掴んで乱暴に揺らした。
ビクッっと青ざめるなまえ。
なまえ:……うっ、うぇ…そ、そんな事あるわけ無いだろ!う、ひくっ……平気なわけ、平気なわけ無いだろ!ぅクッ……僕だって、お前とずっと一緒に…ヒック…居たいよっ!他の誰かに、なんてやだよ!…グッ…ウウッ…ェグ…だけど…。
なまえ:じゃあ、どうすんだっ!僕ん家には、あんな親しかいないんだ!家柄なんて普通処か最低なんだよ!?
なまえ:幾ら嫌でも…それが現実なんだ!ウッ…どんなに嫌だって思っても…ゥーワーァーン…親も、家も、僕には、どうにも出来ないじゃないか!
なまえ:…僕…だって、どうにかしたい!ゥ…ヒッ…グ…けど…ぅっエグッ…僕が、幾ら頑張ったってどうにもなんないんだよぅ…ち…くしょ…っぅわーーぁん……。
なまえはそう言いながら、オレの手を振り切り突っ伏してもう耐え難いとでもいうように苦し気に嗚咽を漏らしながら泣いた。
辛そうに声を上げて泣く姿を目の当たりにし、ようやくオレは気付く。酷く傷付けてしまった事に。
そして、なまえはもしかしたらずっと1人で悩んでいたのではないかと思い至った。
昴:…ごめん、悪かった。
オレは堪らず引き寄せ胸に抱くと、なまえは抵抗するようにジタバタした。
なまえ:…なせ…ううっ…放せよ…昴なんか…うっぅ…。
昴:ごめん、ごめんな、なまえ。
謝りながらより強く抱くと、なまえは背中に手を回しすがりつきながら、子供のように大きな声を出し堰を切ったように泣き続けた。
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